中茶屋(なかのちゃや)公園とは、 鹿児島県霧島市にある公園です。
景観がすばらしいだけでなく、歴史上でも重要な役割を果たした場所です。
姶良カルデラの外輪山
福山港から鹿児島県道 478号比曽木野福山港線で、牧之原台地へ向かうと急坂になっています。
大昔、姶良カルデラが大噴火のさいにできた外輪山を登るためです。
産総研/桜島火山の大規模噴火に共通の前駆過程を発見
今でも桜島として姶良カルデラの火山活動は続いています。
錦江湾と桜島
中茶屋公園は、 錦江湾と桜島をながめるスポットです。
12月になると桜島に夕陽が沈む光景を見ることができます。
中茶屋公園
— Dai/ドローンライダー (@Daisuke30079517) December 20, 2020
ダイヤモンド💎桜島😆 pic.twitter.com/Ix6zKIn2iw
「ダイヤモンド桜島」といい、中茶屋公園には日没前になると写真を撮るために多くの人が集まります。
日州街道
中茶屋公園あたりには、かつては薩摩国と日向国を結ぶ日州街道が通っていました。
茶屋というのは、交通手段が徒歩だった時代の休憩所です。
現代でいえば 「道の駅」 的な場所でしょう。
中茶屋という名称はその名残ですが、本来の地名は上の茶屋です。
日州 (日向国のこと) 街道は、都城を経て高岡藩へ向かう街道です。
そのため高岡筋ともよばれていました。
当時の福山港は物流の重要拠点です。
薩摩藩としては軍事上でも経済上でも重要な道路でした。
島津氏と肝付氏の激戦地
福山は戦国時代に、薩摩島津氏と大隅肝付氏が激戦を繰り広げた地でもあります。
肝付氏に廻り城を奪われた島津氏は、 奪回のため島津忠将を向かわせます。
肝付氏との戦いで戦死した島津忠将が本陣を置いたのが中茶屋公園の近くでした。
その後、兄である島津宗家当主・貴久公自らが出陣し、 廻り城を奪回しています。
のら猫
中茶屋公園では、ネコが遊んでいます。
最初は駐車場でくつろいでいました。
そのうち、トンボやバッタを捕まえはじめました。
話しかけると、少しは遊んでくれます。
しかし、ベッタリとなついた感じではありません。
人馴れしていますが、かなり気まぐれです。
市としてはネコたちを歓迎していないようです。
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