小国両神社は、熊本県小国町にある神社です。

またの名を宮原両神社(みやのはるりょうじんじゃ)といい、小国郷の総鎮守として知られます。
由緒

小国両神社は、りっぱな楼門が出迎える、荘厳な神社です。

高橋大神と火宮大神の兄弟神を主祭神とします。

両神は阿蘇を開拓した、健磐龍命(たけいわたつのみこと)から、小国郷開拓の命を受けています。

小国郷を開拓した功績を称え、同地にまつられたのがはじまりと伝わります。

2柱をまつるため、両神社というネーミングになっています。

阿蘇神社にまつられる、健磐龍命(たけいわたつのみこと)は、両神の祖父神となります。

国造神社にまつられる、速瓶王命(はやのみたまのみこと)と雨宮援命(あまみやひめのみこと)が父母神です。

のちの争乱で社殿や古文書が焼失していて、創建年代などはわからなくなっています。

ご祭神

主祭神:高橋大神・火宮大神
配祀神:雨宮媛命・御妃神2座・御親族の神16座

秋季例大祭

小国両神社の大祭は、毎年10月中旬に行われます。

10月16日から18日にかけては神行行列を見ることができます。

以前の例祭は1か月にわたって開かれていて、四方から行商人が集まっていました。

宮原の町は、この行商人がそのまま住み着いたためできた町といわれています。

祇園祭り

境内社の祇園社では、7月23から25日にかけて夏祭りが行われます。

宮原祇園獅子舞という、悪病退治や魔除け祈願の舞が奉納されます。

江戸時代のはじめに、小国郷で疫病が広がったときにはじまった神事です。

小国町の無形民俗文化財に指定されています。

開運招福

小国両神社では、江戸時代の終わりごろ宝くじを売っていました。

小国郷の中心地・宮原町では、熱心に両神社を信仰する商人が、夢のお告げで富くじを買い、一番くじを引き当てたといいます。

以来、人々は高橋大神と火宮大神を、千両万両の神さまとよんでいました。

現在も、開運招福のご利益があるとされています。


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