ペコちゃんハウスというのは、鹿児島市吉野町にある廃屋です。
一部の廃墟マニアや、心霊マニアによってつけられた名称です。
ペコちゃん
ペコちゃんというのは、製菓メーカー不二家のキャラクターです。
不二家【公式】twitter @fujiya_jp
いまさら説明は不要ですが、このペロリと出した舌が印象的です。
もともとは1950年に発売された、不二家のお菓子「ミルキー」の商品キャラクターでした。
のちに同社を代表するマスコットとなっています。
命名にまつわる2つの説
一説ではもともと2階建ての木造住宅の、1階部分がなくなっているとされます。
実物を見ると平屋だったのか、2階建てだったのか、もはやわかりません。
とにかく、柱と壁がなくなり、屋根だけが残されています。
ガス自殺による一家心中があり、爆発で1階が吹き飛ばされたためと噂されています。
ペコちゃんハウスとよばれているのには、2つの説があります。
- 「ぺちゃんこハウス」を「ペコちゃんハウス」と読み間違えた。
- 亡くなった家族全員が、ペコちゃんのように舌を出していた。
呪いのノート
家の中には、住人の日記である複数のノートが残されているといいます。
その中には最後のページに「○日後に死ぬ」と書かれたものがあると噂されています。
このページを読んだ人は、呪いにより亡くなるといわれています。
なかには亡くならないまでも、精神病院に送られた人もいるとささやかれています。
都市伝説
ペコちゃんハウスでは、周りの繁みで足を何者かにひっぱられたという話があります。
また、気分が悪くなったり、帰ってから寝込んだという話も絶えません。
一方で、実は住宅に欠陥があり、倒壊したという見解もあります。
はたまた、集中豪雨による土砂崩れで倒壊したという説もみられます。
一家心中説も、家族4名が死亡と具体的ではあります。
しかし、無理心中ではなく、殺人事件で一家4人が殺害されたという記述もみられます。
確証となる当時の報道などはみつからず、真相は闇の中です。
心霊スポットとして、人づてに広がるうちに尾ひれがついていったものでしょう。
真偽はともかく、ペコちゃんハウスは、全国的に知られるスポットとなっています。
近所にも構造物があるのですが、人が住んでいる気配はありません。
近所にも人がいなくなると、情報は修正されません。
残留物がある間は、都市伝説のまま語り継がれることでしょう。
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