竹谷 (たけたに) 神社は、宮崎県延岡市にある神社です。
参道はその雰囲気から心霊スポットともいわれますが、創建当初より病気を治す神さまとして尊崇されています。
長右エ門の逸話
竹谷神社は、1771年(江戸時代)に創建したといわれます。
延岡は、邇々杵命(ににぎのみこと)の天孫降臨の地とされ、随所に逸話が残っています。
竹谷神社は、その邇々杵命の御陵から北川の支流、大峡谷川 (おおかいたにがわ)を奥深くさかのぼります。
ことのおこりは、大峡村の長右エ門なる人物が、永く病に伏せたことにはじまります。
夢に邇々杵命が現われ、大峡谷川をさかのぼった、竹林にある大石をまつるように告げます。
長右エ門はお告げの通り、その巨石をまつると、病はたちまち全快しました。
以来、竹谷神社はこの大石をご神体とする、病気平癒の神として崇敬を集めています。
竹谷の由縁
かつて邇々杵命も病にかかり、杖をつきながらこの地を訪れたといいます。
大石に触れると病は回復し、置いて行った杖から竹が生えたといわれています。
竹谷神社とよばれるのは、一連の逸話にちなむものです。
大石の秘密
竹谷神社の周辺には、ご神体の大石に限らず、巨石が見られます。
これらの巨石はメンヒルといって、古代人の信仰の対象だったといわれています。
古代より人々が祈り、神仏がそれに呼応する地であった証です。
ご祭神
- 邇々杵命(ににぎのみこと)
- 伊弉冉命(いざなみのみこと)
- 速玉男命(はやたまおのみこと)
- 事解男命(ことさかおのみこと)
心霊スポット
竹谷神社は、病気を治す神さまとして知られています。
同時に武運の神として、先の大戦中には戦地に赴く兵士が、無事生還を祈るために訪れています。
参道で兵士の霊の目撃情報が報告されるのは、殉職者の郷里への思い入れから、出征のさい祈った竹谷神社へ戻ってきているといわれています。
また竹谷神社は、可愛岳(えのだけ・728m) 南陵に位置します。
可愛岳は、1877年(昭和10年)の西南戦争で、薩軍が鹿児島へ返るさい、最初に突破した難関です。
出没する兵士の霊は、力尽きた薩軍兵士ともウワサされます。
竹谷神社の参道は、人里を離れたまさに山道で、雰囲気があります。
夜に訪れると確かに怖そうなので、心霊スポットとされるのでしょう。
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