轟水源というのは、熊本県宇土市にある水源のことです。
夏になると水遊び場として、子供たちに大人気のスポットです。
水汲み場
轟水源には深い木立が繁り、立入禁止になっています。
水源から流れ出す水は、直下の貯水池に貯められます。
貯水池では、水汲みをしたり水遊びをしたりできるようになっています。
スペック
湧水量 | 6,000 トン/日(4,200リットル/分) |
平均水温 | 18℃ |
ph値 | 7.9 |
飲むと、わずかに甘みを感じるといわれています。
定期的に水質検査が行われ、飲用に適していることが確認されています。
しかし生水ですので、煮沸して飲むのを推奨しています。
肥後三轟水
轟水源は古くから銘水として知られていました。
肥後国誌に、肥後三轟水のひとつとして記録されています。
飽田郡河内村(現在の熊本市西区) | 鑪水(たたらみず) |
合志郡御領村(現在の合志市) | 轟水源 |
宇土郡宇土町(現在の宇土市) | 轟水源 |
日本最古の現役上水道
もともと宇土は、井戸を掘ると海水が混じる、 水に恵まれない土地でした。
宇土藩初代藩主・細川行孝は大岳や白山麓の湧水に目をつけます。
1646年、1/400 勾配で延長4.8kmに及ぶ土管を埋める大工事を行いました。
轟泉水道とよばれ、 宇土城下に上水道が引かれています。
1769年、第5代藩主・細川興文は、 轟泉水道の破損した土管を石管に改修する工事をしています。
轟泉水道は、現在も約100世帯に水を送っています。
現存する石管水道では、日本最古といわれています。
轟御殿跡
轟水源一帯は、轟泉自然公園 (ごうせんしぜんこうえん)として整備されています。
水源の奥は、宇土藩第10代藩主・細川立則の隠居所・轟御殿跡となります。
もともと、宇都細川家代々の菩薩寺・泰雲寺(たいうんじ)があった場所です。
泰雲寺は、廃仏毀釈を経て原泉社となりました。
現在はその跡のみが残ります。
轟泉自然公園内には、大太鼓収蔵館・轟泉資料館などの観光施設が設置されています。
場所 熊本県宇土市宮庄町
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