水流(つる) 天満宮は、宮崎県えびの市にある神社です。
SNSで見かけるのは、神社そのものよりも、田んぼの中にポツンと立つ鳥居です。
大鳥居
水流(つる) 天満宮は通称であり、正式には菅原神社といいます。
社地は鎮守の森となっていて、南側に参道が伸びています。
社地周辺は一面が田として開かれていて、障害物がありません。
そのため、田んぼの中の鳥居は、遠くからでも確認することができます。
えびの市の観光素材としてパンフレットなどでも見かけます。
田んぼの中の鳥居は、四季折々に違った風景を楽しめます。
稲穂が垂れ、稲刈り前の風景は、「黄金の参道」とよばれています。
ただし、鳥居周辺に駐車場はないので、農作業のジャマにならないようにしましょう。
仁王像
水流天満宮のもうひとつの特徴は、神橋の奥に立つ仁王像です。
1725年に建てられたものですが、欠損もなく完全な形で現存しています。
廃仏毀釈の風潮が強かった薩摩藩勢力圏にあって、珍しい例です。
現地の説明板によると、精かんな風ぼうをしていて、郷土を守護してきたとされます。
なんと、なでなで仁王様といって、触れることが許されています。
しかも、元気まで授かることができます。
由緒
もともとは、 1392年に祁答院に天満神を安置したもので、社家の真幸院移住とともに吉田に遷座しています。
さらに、1531年に現在地に遷座したため、このときを創建とする説もあります。
実は1700 年に社殿が焼失しています。
ことのき、ご神体は川上の柳原へ飛び去り、少しも損傷がなかったと伝わります。
以来、ご神体は「飛び神像」とよばれています。
ご祭神
- 菅原道真公 (すがわらみちざねこう)
- 大山津見神(おおやまつみのかみ)
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