鰻池

鰻(うなぎ)池 大鰻がひそむカルデラ湖のミステリー

鰻池というのは、 鹿児島県指宿市にあるカルデラ湖です。

鰻池

コバルトブルーの湖面に取り囲む山が美しく映り込み 、湖畔の温泉街を含め観光地となっています。

鰻池のスペック

鰻池

鰻池は、約5700年前の火山活動でできた火口湖です。

鰻池 湖面に写る周囲の山
直径1.3㎞
水深56.5m
周囲約4.2㎞
鰻池と崖のような外輪山

周囲は急な崖で囲まれています。

鰻池 湖面に写る周囲の山

流入する川はありませんし、 流出する川もない純粋なカルデラ湖です。

鰻池と崖のような外輪山

鰻池の伝説

鰻池 観光客用駐車場

鰻池とよばれるようになったのは、この地の伝説に由来します。

その昔、鰻池の水をがんがいに利用し、米を作ろうと開削工事が行われました。

ところが池の底から大ウナギが現われ、 開削した場所に横たわりました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: P1960372-crop.jpg

このままでは水が流れないため、村人は大ウナギを切り裂きました。

ところが、 大ウナギは片身のまま池に戻り、 そのまま生き続けたと語り継がれます。

名前の通り、大正時代からウナギの養殖が行われていました。

鰻池 観光客用駐車場

しかし、養殖事業は水質悪化と後継者難から、 1996年(平成8年) で終了しています。

鰻池 駐車場の一望ポイント

遊泳禁止

指宿市 鰻池(うなぎいけ)

鰻池での遊泳や水遊びは禁止されています。

鰻池の禁止事項

池の水は上水道用水に使われます。

鰻池の位置図

閉鎖型湖沼は、いったん水質が悪化すると、長期間改善しないというのが表向きの理由です。

鰻温泉の湯けむり

遺体が沈む

実は、鰻池では水難事故が発生しても、遺体が浮いてこないことで知られます。

鰻池(指宿市)

通常ならいったん沈んだ遺体は、体内に腐敗ガスがたまることにより浮かび上がります。

鰻地区あれこれ

しかし、鰻池の20mより深い部分は、年間通じて10℃前後の水温で安定しています。

鰻温泉の案内標柱

さらに水深が深いところに沈んだ遺体には水圧がかかります。

鰻池の水神

水温が低く腐敗ガスの発生が抑えられるうえ、かかる水圧により遺体は浮かばないといわれています。

心霊スポット

鰻温泉の湯けむり

実は、鰻池は心霊スポットとのうわさもあります。

  • 河畔に立っていた者が池に飛び込む姿をみた
  • 子供を抱いた着物姿の女性が身を投げた

大戦末期、鰻池に身を投げたものが数名いたといわれます。

鰻地区の案内板

しかし、地元のものではなく遺体の捜索はされなかったといいます。

鰻池 周辺案内

この時代、 遺体が浮かないのは、池の底からたくさんの手が伸びてきて絡みつくためといわれていました。

うなぎ温泉 観光地案内

大戦末期に沈んだ人の遺体は、二度と浮き上がってこなかったと伝わります。

スメ広場の標柱

以後も自殺者と思われるものが確認されていますが、 不思議なことに遺体が発見されることは一度もないといいます。

鰻池

一人で遺書も残さず鰻池に入水してしまえば、自殺があったことすら誰も気付かないとうわさされます。

鰻池

まさに富士山の樹海的なミステリースポットです。

場所 鹿児島県指宿市山川成川6242

関連記事

【関連記事】鰻温泉スメ広場 観光客も試せる温泉由来の蒸しかまど

【関連記事】池田湖 イッシーが潜む九州最大のカルデラ湖

【関連記事】開聞トンネル 採光窓から自然光が差し込む不思議な魅力のスポット

【関連記事】九州南部のミステリースポット まとめ