上手(うわて)観音は、相良三十三観音霊場の22番札所です。
観音堂は大きな岩の上に立つことから、岩立観音ともよばれています。
2つある22番札所
相良三十三観音の22番札所は2つあり、番号が重複しています。
もうひとつの22番札所は、覚井観音といって、上手観音の近くにありますので、セットで訪問できます。
相良三十三観音めぐりがはじまった当初は、上手観音は札所として入っていませんでした。
のちに霊場としてふさわしく、札所に加えたいけど、三十三観音霊場という名称は崩せません。
そこで、近くの覚井観音とセットで22番札所となりました。
上手観音があるのは球磨川のたもとです。
あさぎり町須恵と町中心部を結ぶ、川瀬橋の少し上流になります。
観音堂に入る道路は、球磨川に突き当たり行きどまりです。
車は、観音堂の手前に停めて参観します。
ご本尊
ご本尊は、聖観音菩薩立像です。
江戸時代の作品と推測されていました。
2005年(平成17年)に修理をしたとき、胎内に墨書銘がみつかり、1807年の作品であることが明らかになりました。
子供や妊婦を守る観音さまとして信仰されています。
脇に安置されるのは、阿弥陀如来像は更に古く、1540年の作品です。
人吉藩第16代相良長唯と、17代相良長為の菩薩を弔った仏像です。
2像ともに、あさぎり町指定の有形文化財となっています。
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上手観音堂のすぐ近くに、「おいちの墓」というスポットがあります。
おいちの墓も、妊婦と子どもの守り神であるため、上手観音とセットで訪問されています。
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