八重山公園は、鹿児島市郡山町にある公園です。
八重山には昔から曰くつきの伝説があり、八重山公園も例外ではありません。
八重山公園キャンプ村
八重山公園の主力施設はキャンプ場で、八重山公園キャンプ村とよばれたりします。
立派なコテージがあるほか、常設テントが用意されています。
てんがら館というのが管理棟です。
多目的広場はテントサイトを兼ねていて、最近は持込テントの利用者が多くなっています。
チェックイン | 15:00~ |
チェックアウト | ~11:00 |
営業 | 通年(ただし悪天候時は休園) |
定休日 | 12/30~1/2 |
公式HP | 八重山公園 施設案内 | 公益財団法人 鹿児島市公園公社 |
ゆるり乃湯
目の前にゆるり乃湯という温泉があるのが、八重山公園キャンプ村が人気の理由のひとつです。
料金 | 大人(中学生以上) 420円 / 小学生 150円 /6歳以下 80円 |
営業時間 | 10:00~21:00 |
定休日 | 毎週水曜日(祝日は営業) |
公式HP | 源泉かけ流し ゆるり乃湯 |
八重山とは?
八重山公園は、八重山 (676m)の登山口への入口です。
登山道は 2.8km、1時間余りで登頂できるので、初心者にも登りやすいといわれます。
頂上からは錦江湾方向の展望が効きます。
実はこの八重山周辺、古くから怪しい伝説が語り継がれています。
九半駄
九半駄(くはんだ) というのは、宮之城(現在のさつま町)で語り継がれる怪物です。
九半駄とはいったい?
宮之城には渋谷氏が領主時代、弥三郎ヶ岡の台地に、牧(まき)をもうけ馬を放牧していました。
島津家第6代当主・氏久公の時代には、「追風」』という名馬を生んだことで知られます。
ところがある時から、牧の馬の数がだんだん減っていることに気づきました。
調査をすると、夜な夜な黒く大きな物体が現われ、馬を喰って持ち去っていることがわかりました。
領主は牧馬守役に怪物退治を命じています。
現われた怪物に、雁股(かりまた)という先が二股に分かれた矢を放つと、ひとつがのど元に突き刺さりました。
夜が明け、血の跡をたどると、八重山の頂上付近で息絶えているのをみつけます。
怪物は、あまりにも大きいので、解体して馬に乗せて城へ運びましが、 なんとその量は九駄半ありました。
馬1頭に積める分量を1駄と数えます。
城中のものが見ても、怪物の名を知る者は誰一人いなかったため、九半駄と名付けられました。
魔風
魔風というのは、八重山には人に害のある魔風が吹くという、入来村(現在の薩摩川内市)に伝わる伝説です。
お市のたたり?
八重山の山裾に、金五郎とお市という夫婦が住んでいました。
ある日、魚商人から一夜の宿を乞われ、夫婦は快く受け入れます。
ところが、この魚商人はお市の美貌にほれ、恋仲になってしまいます。
それならまだしも、金五郎を殺害し家の後ろにうめてしまいました。
翌日、誰が置いたのか、金五郎を埋めた場所には、新しいキキョウが供えられています。
怪訝に思った二人は、遺体を掘り返し八重山の炭窯に埋め直しました。
どこからともなく誰か見ていたのか、二人の悪事はお上のしるところとなり、捕えられます。
お市は磔の刑に処されることが決まり、馬に後ろ向きに乗せられ刑場へ送られました。
以来、お市が刑場に連れて行かれた9月9日に、その道には不思議な風が吹き、何人ものものが原因不明の死を遂げます。
これを魔風とよび、人々に恐れられています。
飛ぶ遺体
飛ぶ遺体というのも、入来村に伝わる伝説です。
化け猫の仕業?
入来院当主の葬儀が行われ、遺体を城下から入来院のお墓へ運んでいた時のことです。
重いはずの棺桶が急に軽くなりました。
すると棺桶のふたが開き、飛び出した遺体が八重山へ飛んで行ってしまいました。
一度のみならず、入来院当主の葬儀では、八重山の近くを通ると遺体が飛んでいきます。
人々は、化け猫が亡き骸を食べているとうわさをはじめます。
何年もの月日と膨大な労力を使って、別ルートを開削してからは、無事に遺体を運ぶことができるようになったと伝承されています。
八重山公園の怪
現代の話になりますが、 八重山公園でも怪しいウワサがささやかれています。
- 公園内では自殺者が多く、霊の目撃情報が絶えない
- 公園内を歩くと、何者かの視線を感じる
- 生臭いにおいがし、何かが跡をつけてくる気配がする
いわゆる、鹿児島県の心霊スポットのひとつとしてあげられます。
薩摩川内市入来町から鹿児島市花尾町へ抜ける国道326号線は、八重山公園近くで峠を越えます。
ここを入来峠といい、やはり怪異な現象がおきる心霊スポットとされています。
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