阿蘇望橋　波野高原に現れる国内唯一といわれる屋根付き車道橋

阿蘇望橋 (あそぼうばし)というのは、熊本県阿蘇市にある橋です。

波野高原を走っていると突然現れる、屋根がある橋のことです。

木造橋 ?

阿蘇望橋は、広域基幹農道阿蘇東部線の遊雀川にかかる橋です。

特徴は、上部工にある木造屋根です。

実際には構造材には鋼材も使われる、ハイブリット橋です。

木造部分には地元産のスギやヒノキが使われ、強度を上げるため、集成材となっています。

国内初の屋根付き車道橋で、とても珍しい橋です。

橋の名前は、旧波野村の村民からの公募で名づけられたものです。

欧米では、カバードブリッジといって、屋根付き橋は珍しくありません。

その目的は、橋の強度を上げるためです。

阿蘇望橋が屋根付きなのは、雨や紫外線から木材を守り劣化を防ぐためです。

屋根付きにすることで､耐用年数は2倍以上になるといわれています。

路面から屋根の高さは7mあるので、バスなど大型車も通ることができます。

しかし、原木などを高く積んで走ると、屋根につかえて通れません。

ネットで阿蘇望橋のクチコミを見ると、マディソン郡の橋とよくリンクされています。

「マディソン郡の橋」というのは、1995年(平成7年)に公開されたハリウッド映画です。

クリントイーストウッド監督・主演の大ヒット作となります。

映画のタイトルとなった橋は実在していて、ローズマンブリッジといいます。

アイオワ州マディソン郡の現地は、映画の聖地として観光地になっています。

阿蘇望橋がマディソン郡の橋に影響を受けたどうかはよくわかりません。

しかし、1999年(平成11年)竣工というタイミングから推測するに、何らかの影響は受けているでしょう。

たしかに似ているので、現在でも日本版マディソン郡の橋とよくいわれています。