うつむくカーブミラーというのは、鹿児島県薩摩川内市にある特殊なカーブミラーです。

名前の通り、いつもカーブミラーがうつむいている珍スポットとなります。
ナニコレ珍八景

カーブミラーは通常、出口の見えないカーブに設置されるため、垂直に取り付けられています。

ところが、うつむくカーブミラーは、道路とほぼ水平に真下を向けて取り付けられています。

数多くのカーブミラーを見てきましたが、確かに真下を向いているカーブミラーは見たことがありません。

うつむくカーブミラーが有名になったのは、ナニコレ珍百景で放送されてからです。

2020年(令和2年)12月13日(日)にオンエアされ、見事に珍百景に登録されています。

無名だったカーブミラーは、これを機に「うつむくカーブミラー」とよばれるようになりました。

うつむく理由

現地へ行ってみると、すぐにうつむく理由がわかります。

うつむくカーブミラーが取り付けられているのは、橋の中央です。

その橋はとても幅が狭く、車で離合するのはムリです。

しかも、中央が盛り上がっていて高いため、運転席から対向車は見えません。

ミラーを見ると、橋の出口側が映っています。

なるほど、ミラーのおかげで、橋に進入する前に対向車に気づくことができます。

それにしても、支柱というかポールの形状を見ると、かなり工夫されていることがわかります。

そして、橋へ向かう道も狭く地元の方以外が渡ることは、あまり想定できません。

大塚橋

うつむくカーブミラーがある橋は、大塚橋といいます。

川内川の支流・城後川にかかる、単眼石造アーチ橋です。

地元では太鼓橋とよばれています。

大塚橋は明治時代に架けられていて、長い歴史があります。

しかし、カーブミラーが取り付けられたのは、2006年(平成18年)です。

視認性がいまいちだったためか、2008年(平成20年)に現在の下向きミラーに改良されています。

スペック

橋梁名 | 大塚橋(通称:太鼓橋) |
竣工 | 1906年(明治39年) |
石工 | 岩元 十太郎 |
橋長 | 13.3m |
橋幅 | 3.0m |
重量制限 | 4t |


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