祓戸神社(はらえどじんじゃ)は、鹿児島県霧島市にある大隅国の総社です。

江戸時代までは、守公神社(しゅこうじんじゃ)とよばれていました。
大隅国の総社

総社というのは、国司が神拝するときに、任国内の神社を巡拝してまわるのに手間がかかるため、区域内の神社を合祀した神社のことです。

総社は、国府の近くに置かれます。

大和朝廷が大隅国を建国した713 年、国府を置いたのは祓戸神社の近くでした。

祓戸神社は国府を置いたのち、創建されたものと考えられています。

もっとも、祓戸神社は、江戸時代までは守公神社という社号を名乗っていました。

名称からしても、大隅国建国時に、総社として創建されたと推測されます。

国府跡は住宅地となっていて、石碑が残るのみです。

そうした経緯から祓戸神社の境内には、大隅国建国1300年記念碑が建っています。

2013年(平成25年)は、大隅国建国1300周年でした。
ご祭神・ご利益

祓戸四神

- 瀬織津姫神(せおりつひめのみこと)
- 気吹主神(いぶきどぬしのみこと)
- 速秋津姫神(はやあきつひめのみこと)
- 速佐須良姫神(はやすらひめのみこと)

祓いの神さまとされ、厄払いのご利益があるといわれています。

祓戸四神の先代の夫婦神

- 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
- 伊邪那美命(いざなみのみこと)

国産み、神産みの神さまです。

子孫繁栄、夫婦円満、延命長寿、縁結び、安産、子宝、家内安全などのご利益が有名です。

菅原道真公

合祀された天満天神社のご祭神です。

学問の神さまで有名ですが、厄除け、災難除け、五穀豊穣などのご利益があります。

社殿

拝殿内の様子です。

守公君神宮?扁額です。

本殿です。

同じく本殿です。

境内

石造建造物群です。

石祠、石造などが5つ並んでいます。

社殿西側(左側)の庭園です。

社殿東側(右側)は、府中公民館になっています。

境内から鳥居をながめた景色、周辺は住宅街になっていることがわかります。
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