一ツ瀬ダムは、宮崎県西都市にあるアーチ式ダムです。
九州電力が発電用に整備しました。
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特徴
九州最大の水がめ
総貯水容量、湛水面積ともに、九州最大のダムとなります。
全国で見ても第12位の大きさです。
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アーチ式ダムだけで比較すると、全国第2位となります。
主流の一ツ瀬川、小川川、銀鏡(しろみ)川と水量豊富な川がダム湖に流入します。
アーチ式ダム
「どしん」と構えた重力式ダムとくらべ、薄い躯体のアーチ式ダムは頼りなく見えます。
しかし、アーチ式ダムからは、優雅な曲線美が醸し出されます。
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重力式ダムが男性的であるのに対し、アーチ式ダムは女性的な印象を受けます。
特に一ツ瀬ダムは、左右対称のデザインで、美しく感じます。
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一ツ瀬ダムは、当時の最先端技術を結集したダムです。
発電量も九州最大
高度経済成長期の電力需要にこたえるため造られた発電専用ダムです。
一ツ瀬発電所の最高出力180,000kwは、竣工当時は西日本最大でした。
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現在でも、一般水力発電所としては、九州最大の出力を誇ります。
堤頂部
観光要素も踏まえた一ツ瀬ダムなのですが、堤頂部は、関係者以外立ち入り禁止となっています。
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入らないようにカメラで監視されています。
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もし、通行可能であったとしても、下流側のスケスケの欄干をごらんください。
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私なら絶対渡ろうと思いません。
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ちなみに、堤高は130m、堤長は415.6mもあります。
米良湖
一ツ瀬ダムのダム湖は「米良湖」とよばれています。
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米良湖には、いくつもの橋が架けられてれています。
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ヘラブナ釣りの名所として知られています。
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ダム湖ができてから50数年経っています。
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かなりの大物がいても不思議ではありません。
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マブナやコイ、そらからウナギも釣れるようです。
水力大国
昭和30年代、宮崎県は「水力王国」といわれていました。
宮崎県全体の消費電力を、県内の水力発電所だけでまかなっていました。
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一ツ瀬ダム竣工当初は、北九州工業地帯にも電力を供給していました。
昭和50年代になると、さらに電力需要は高まります。
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県内の水力発電所だけでは、県内の消費電力をまかなえなくなってしまいました。
現在では、宮崎県全体の40%が、県内の水力発電所で発電された電力となっています。
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残りは、他県の原子力発電所や火力発電所から送電されています。
東米良村の水没と殉職者
一ツ瀬ダム建設にあたっては、東米良村の主要部が水没しています。
1962年(昭和37年)、東米良村は、西都市と木城村(現在の木城町)との合併という選択を迫られました。
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また、一ツ瀬ダム建設にあたっては、41名の方が殉職されています。
ダムサイドにある、九電資料館は、東日本大震災後閉鎖されました。
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九電資料館の敷地内には、水没地区への感謝を示し、殉職者を慰霊する碑が建てられています。
諸元
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名称 | 一ツ瀬ダム |
場所 | 宮崎県西都市大字中尾字的場 |
水系 | 一ツ瀬川 |
河川 | 一ツ瀬川 |
型式 | アーチ式コンクリート |
事業者 | 九州電力 |
施行者 | 鹿島建設 |
ダム湖 | 米良湖 |
目的 | 発電 |
最高出力 (発電) | 180,000kw |
堤高 | 130.0m |
堤頂長 | 415.6m |
堤体積 | 555千㎥ |
流域面積 | 445.0㎢ |
湛水面積 | 686ha |
総貯水容量 | 261,315千㎥ |
有効貯水容量 | 155,500千㎥ |
着手/竣工 | 1960/1963 |