軍谷隧道(いくさだにずいどう)は、宮崎県小林市の軍谷峠を越えるトンネルです。
![軍谷隧道(いくさだにずいどう) 須木側](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
九州を代表する酷道(国道)265号線の、さらに旧道区間にある現役トンネルです。
スペック
![軍谷隧道(いくさだにずいどう) 小林側](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
竣工 | 1955年 (昭和30年) |
全長 | 190m |
標高 | 587m |
![軍谷峠](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
軍谷隧道完成前の軍谷峠は、小林市と須木村の間にある難所でした。
![軍谷隧道(いくさだにずいどう) 銘板](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
竣工当時は、国道265号線としての指定はうけていません。
![軍谷隧道(いくさだにずいどう) 内部](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
国道昇格は、1963年(昭和38年)のことです。
![軍谷隧道(いくさだにずいどう) 照明ののない内部](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
当時はそのほとんどが未舗装区間だったといいます。
![軍谷隧道 須木側](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
軍谷バイパス
![国道265号線 小林市新軍谷](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
軍谷隧道区間は 1972年 (昭和47年)にバイパスが完成しています。
![新軍谷トンネル](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
新軍谷トンネル (1,088.5m) の竣工により、軍谷隧道区間は旧道となりました。
![新軍谷トンネル 銘板](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
今となっては小林から須木へは、難なく行くことができます。
![軍谷隧道(いくさだにずいどう) 須木側の景色](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
この旧265号線区間は、バイパス完成後廃道となるどころか、のちに未舗装区間が舗装されています。
![軍谷隧道 延命改修工事個所](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
しかも、軍谷隧道にいたっては、長寿命化修繕工事が行われています。
![軍谷隧道 延命改修工事個所](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
幹線道路としての役目は終えましたが、活躍の道は閉ざされていません。
![軍谷隧道](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
旧道区間
![国道265号線 軍谷隧道入口](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
小林側から旧道に入ろうとしたところ、入口にはバリケードが張られています。
![国道265号線 軍谷隧道入口](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
先日の雪で通行止めにした名残りでしょうか?
![旧国道265号線 軍谷隧道区間の鹿ネット](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
標高900mまで雪が溶けているのは確認済みですが、峠までは2㎞程度なので念のため歩いて登ってみます。
![旧国道265号線 軍谷隧道区間](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
旧道入口の標高が403m、隧道が587mなので、標高差は184m、それほど苦行ではありません。
![旧国道265号線 軍谷隧道区間のNTTドコモ鉄塔](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
途中にはNTTドコモの鉄塔があり、携帯電話は街中よりもアンテナが立ちます。
![旧国道265号線 軍谷隧道区間のカーブミラー](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
落石や倒木はあるものの、道路状態は想像以上によく、カーブミラーもピカピカです。
![旧国道265号線 国有林支線の分岐](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
鹿ネットや国有林の支線分岐があるため、林道代わりに管理されているのがわかりました。
![旧国道265号線 軍谷隧道区間](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
何より、新軍谷トンネルの恩恵が体感できます。
![旧国道265号線 軍谷隧道区間の倒木](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
国道265号線
![国道265号線標識 西米良村尾股](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
国道265号線は、九州山地を縦断する九州でも有名な酷道でした。
![国道265号線 西米良村尾股](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
なお南部は、現在も未改良区間が連続しています。
![国道265号線 西米良村尾股](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
特に、西米良村板谷から田代八重ダムへ抜ける、尾股峠区間は狭隘(きょうあい) 道路として知られます。
![旧国道265号線 軍谷隧道区間のガードレール](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
さらに田代八重から須木へ抜ける輝嶺(きれい) 峠区間は、もう何年も通行止めで復旧する気はないとしか思えません。
![旧国道265号線 軍谷隧道](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
酷道265号線の最南部となる、 須木村から小林市街へ向かう区間にあるのが軍谷峠です。
![旧国道265号線 軍谷峠](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
軍谷(いくさだに)
![旧国道265号線 軍谷隧道内部](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
軍谷(いくさだに)という地名から想像するのは、戦国時代の戦乱です。
![旧国道265号線 軍谷隧道内部](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
このあたりは、日向国・伊東氏と薩摩国・島津氏が激しく争った経緯があります。
![旧国道265号線 軍谷隧道からの景色](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
そうでなくても、以前から須木には多くの城があり、地頭どうしが領地争いをしていたと想像できます。
![宮崎県小林市 軍谷(いくさだに)](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
おそらく古戦場だったことから、軍谷とよばれるようになったのではないでしょうか?
![宮崎県小林市 軍谷(いくさだに)](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
場所 宮崎県小林市須木下田
![宮崎県小林市 軍谷(いくさだに)隧道](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
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