湯之尾滝ガラッパ公園は、 鹿児島県伊佐市にある公園です。
実は公園の敷地である川内川の中州は、 菱刈ガラッパ王国という独立国です。
ガラッパとは?
ガラッパというのは、カッパのことです。
全国的にはカッパとよばれていますが、 九州南部ではガラッパといいます。
特に川内川にいる種族は、ガラッパとよばれることで知られています。
菱刈一帯にはガラッパ伝説がいくつも残っていて、ガラッパと相撲を取った人もいるといわれます。
菱刈ガラッパ王国
湯之尾滝ガラッパ公園は、1990年 (平成2年)までは湯之尾滝公園でした。
菱刈ガラッパ王国の建国と同時に、湯之尾滝ガラッパ公園になりました。
菱刈ガラッパ王国は独立国で、王位に居るのはガラッパ大王です。
お妃はみずえ姫、佐賀県の松原川から嫁がれています。
国民は 34体(人)。 その他模様や図柄など、 これでもかというくらいガラッパ尽くしです。
湯之尾滝
湯之尾滝というのは、江戸時代に造られた湯之尾井堰によってできた人工滝です。
湯之尾滝ガラッパ公園というネーミングながら、園内に湯之尾滝がよく見える場所がないと評判です。
しかし、ここのメインは滝ではなくガラッパなので当たり前といえば当たり前です。
湯之尾滝あたりには、本当のガラッパが潜んでいるような雰囲気です。
湯之尾堰
川内川本流の堰は、昭和の治水対策でできた可動堰です。
国交省川内川河川事務所の菱刈出張所から車で、湯之尾堰を渡ります。
荒瀬橋といいます。
荒瀬橋は、ガラッパ王国へつながる唯一の車道でもあります。
ちなみにガラッパ王国との国境には、税関や検問所などなくパスポートも不要です。
毎年のように洪水に見舞われていた湯之尾温泉ですが、 可動堰の設置により洪水はなくなっています。
流星橋
ガラッパ王国と川内川の西岸は、流星橋という歩行者用の橋でつながっています。
渡った先の遊具が広がる場所は、湯之尾ふれあい広場です。
ガラッパをモチーフとした、オリジナリティあふれる遊具がならんでいます。
菱刈中学校のガラッパ
伊佐市立菱刈中学校の正門横にも、ガラッパがいます。
ひときわ大きなガラッパが左手に掲げるのは金鉱石です。
菱刈には日本唯一の現役金鉱山・菱刈鉱山があるためです。
旧菱刈町は、 ガラッパと金の町でした。
そういえば、ガラッパ王国にも住友金属鉱山から贈られたガラッパ像がありました。
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