枕崎市立金山(きんざん)小学校は、かつて鹿児島県枕崎市金山町にあった公立小学校です。
木製窓枠の体育館と、切なくもカッコいい卒業記念碑の文字が印象的でした。
鹿籠金山
金山という名称は、鹿籠金山(かごきんざん)にちなみます。
1683年に発見され、薩摩藩の財政を支えた金山となります。
山ヶ野金山、芹ケ野(串木野)金山と並び、薩摩藩の三金山のひとつです。
1930年代(昭和 10年代)まで、操業が続いていまいした。
木枠窓の体育館
金山小学校跡は、金山校区の公民館となっています。
しかし、それが功を奏し閉校時のままの姿が残ります。
まず注目したのは体育館です。
なんと、窓枠が木製です。
これまで、数ある体育館をみてきましたが、木造窓枠の体育館は滅多にお目にかかれるものではありません。
ガラスは、野球ボールでも当てればすぐ割れそうです。
屋根は陸屋根で、正面には校章が掲げられます。
記念碑
体育館の前に記念碑があります。
創立100周年記念碑です。
そして、閉校記念碑です。
「参壱七四健児の夢の跡」
なんか、めちゃくちゃカッコいいじゃないですか。
3,174という数字はもちろん、金山小学校の卒業生数です。
裏面は校歌になっています。
校舎
校舎は、やさしいクリーム色基調の2階建てです。
丸型ポストの赤色が、いいアクセントになります。
1977年(昭和52年)に建てられていますので、決して新しいものではありません。
それにしては、きれいに保たれています。
玄関を境に塗装が違うようなので、後で増築されている可能性もあります。
いずれにしても、体育館よりは校舎の方が後から建ったものでしょう。
学校遺構
校内には卒業記念の石碑や、作品が多数残されています。
尋常小学校時代の石柱です。
こちらには、「小さな森」と表示されています。
「キリンの教室」です。
フタコブラクダとダチョウでしょうか?
遊具もそのままです。
すべり台です。
「ふれあいの森」です。
右手、ロケット、カニで合っているでしょうか?
タイですかね。
カツオ漁船です。
沿革
1891年(明治24年) | 桜山小学校金山分校として創立 |
1892年(明治25年) | 金山小学校として独立 |
1911年(明治44年) | 金山尋常小学校へ改称 |
1941年(昭和16年) | 金山国民学校へ改称 |
1947年(昭和22年) | 枕崎町立金山小学校へ改称 |
1949年(昭和24年) | 枕崎市立金山小学校へ改称 |
2014年(平成26年) | 枕崎市立桜山小学校へ統合し閉校 |
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