駒宮神社というのは、宮崎県日南市にある神社です。
神武天皇の愛馬・龍石号を象徴する、日向シャンシャン馬の発祥地です。
ご祭神
創建は文武天皇(在位 697~707年)の時代で、往古には相当な大社だったといいます。
1689年、飫肥藩初代当主・伊藤祐実(いとうすけざね)が再興しています。
駒宮神社があるのは、1889年(明治22年) 町村制施行前の平山村、施行後の東郷村です。
社地は、吾平津姫を妃に迎えたあと、愛馬・龍石号とともに住んだ、少宮跡とされます。
神武天皇は東征前、日向国時代の名を神倭伊波礼昆古命(かむやまといわれひこのみこと)といいます。
周辺には、東征前の神武天皇の伝説が語り継がれます。
神武天皇の伝説
神倭伊波礼昆古命が船つりをしていると、龍神が現われ龍石という龍馬を賜れました。
この地を離れ宮崎の宮に移るとき、愛馬・龍石号を放牧したといいます。
のちに放牧地は牧場となり、「龍石」転じて「立石」という地名になったといわれます。
これが日本初の牧場ともいわれています。
神武天皇駒繋の松跡
駒宮神社の近くには、神倭伊波礼昆古命が愛馬龍石をつないだ松跡が残されています。
当時この付近は入江で、鵜戸の父君(ウガヤフキアエズノミコト)に面会に行かれるためにご使用になられた舟や、愛馬龍石をつながれた松跡と伝わります。
「神武天皇駒つなぎの松跡」として史跡となっています。
日向シャンシャン馬発祥の地
江戸時代になると、立石牧場で馬追をする際には、駒宮神社に参るようになります。
また、例祭には近郷の農耕馬が馬鈴をつけて着飾り、馬踊りを奉納したり、馬のせり売りが行われるようになりました。
これが、「日向シャンシャン馬」 の原型といわれています。
駒宮神社のお神使いは、狛犬ならぬ狛馬です。
御鉾の窟
御鉾の窟(みほこのいわや)というのは、神倭伊波礼昆古命が宮崎へ向かわれるとき、御鉾を納めた巨石といわれています。
御鉾の窟は3つのパワースポットを内包しています。
御鉾の窟跡(みほこのいわやあと)
大きな一枚岩は、古代から神霊が宿るとか考えられ、巨石信仰の対象とされています。
龍神さまのお姿
御鉾の窟の上部にあるくぼみには、龍神さまのお姿が現れています。
陰陽石と銭石
御鉾の窟の右側には、不思議なことに陰陽石が現れています。
夫婦円満さらには子授けのご利益があるとされます。
ペット守護の神さま
駒宮神社のもうひとつの特徴は、ペットの守護神です。
神武天皇が愛馬・龍石号を大切にしたことから、ペットの神さまになっています。
社殿横にペット守護の宮が鎮座します。