黒神岩というのは、 鹿児島県阿久根市にある岩礁群です。
阿久根空襲では、周辺を被災から守った海神が宿るといわれるパワースポットです。
阿久根の七不思議
黒神岩は、黒く大きな岩礁で、 1つの重さは10トンといわれています。
海から約1km 内陸にあるにもかかわらず、表面には貝殻がついているため、 阿久根の七不思議のひとつに数えられています。
海から運んできたとは考えにくく、このあたりは昔海だったと考えられています。
岩の周辺は黒神岩緑地公園として整備され、市民の憩いの場になっています。
鹿児島県阿久根市には、江戸時代から伝わる七不思議があります。 阿久根 観光GUIDE (PDF) 当初の姿は時代とともに変化していますが、現在も語り継がれる謎多き場所です。 岩船[…]
黒神岩の伝説
南北朝時代、周囲は湿地帯で何もなかったといいます。
一体は盗賊が住処としており、付近を通る人々を襲っていました。
武士、 商人、農民、女子、老若男女問わず捕まえては容赦なく斬り捨てていました。
遺体はすべて、湿地帯に放置されていました。
ある時、盗賊たちはこつぜんと姿を消します。
人々は黒神岩の怒りに触れたのではないかとうわさしていました。
盗賊たちはどこか移り住んだのか、 結局理由もわからないままでした。
その後、湿地帯は田に変わり、集落が形成されています。
盗賊たちの忌まわしい記憶も徐々に忘れ去られていきました。
地表に現れた黒神岩
当時の黒神岩は、田んぼから少し頭を出す程度の小さな岩礁にすぎませんでした。
わずかの間に地面が隆起し、 少し見えていた岩が地表に表れたほか、新しい岩も姿を現しました。
その表面には、苦悶の表情を浮かべる男たちの顔が浮かび上がっていたといいます。
これを見た集落の人々は、 悪行の限りを尽くした盗賊たちの顔であると恐れました。
黒神岩が盗賊たちを飲み込み巨大化したと考え、岩の表面をたたき壊したと伝わります。
黒神岩のミステリー
先の大戦では阿久根市も空襲により焼け野原となっています。
ところが、 黒神岩の周辺は爆撃を免れたため、 岩には海神が宿るといわれるようになっています。
黒神岩の恐ろしい伝説を知るのは、代々この地に住む住民の一部だけとなっていました。
実は現在でも、黒神岩では怪現象が起きるといわれています。
- 複数の男のうめき声がきこえた
- 岩の表面から顔と手が這い出してきた
場所 鹿児島県阿久根市波留
関連記事
【関連記事】阿久根の七不思議 大昔から伝わる阿久根市のミステリー
【関連記事】川平の巨石群 火山活動と途方もなく長い年月が築いた神秘的な風景
【関連記事】佐潟の洞窟 甑島へ続くほら穴と佐潟鼻の360°美しい風景
【関連記事】牛ノ浜海岸 すみっ瀬の背景に沈む夕日を見てみたい憧憬スポット