日本マンダリンセンターというのは、鹿児島県長島町にあるみかんの博物館です。

温州みかん発祥地・長島町をPRするために建設されています。
温州ミカン

温州(うんしゅう) みかんというのは、名前こそ中国温州にちなんでいますが、日本固有の柑橘です。

日本で一般的にみかんというと、温州みかんのことを指します。

なんとこの温州みかん、旧東町 (あずまちょう・現在の長島町) が発祥です。

遣唐使の通り道であった長島町に、中国の僧侶が持ちこんだ柑橘から、偶発的に発生したとされています。

研究課程で、長島町に温州ミカンの古木があったことから裏付けられています。

現在は枯れてしまいましたが、日本マンダリンセンターの2階に展示されていて見学することができます。

温州みかんを、英語ではサツママンダリンというため、このネーミングとなっています。

歴史

旧東町 (あずまちょう) では、温州ミカン発祥の地にちなんで、1993 年 (平成5年)に、日本マンダリンセンターをオープンしました。

当初こそ、一定の成果はあったのでしょうが、2000 年代に入ると客足は遠のき、閑散としていたといいます。

観光施設なのに観光客がいないので、開館しているのか、していないのかわからないと評判でした。

その雰囲気から、知る人ぞ知る心霊スポットとして名を連ねるほどでした。

訪れてみるとそんな雰囲気はなく、受付のお嬢さまも愛想よく対応していただきました。

ただ確かに、展示機材の古さや、設備が故障したままなのは多少目につきます。

開館時間 | 9:00~17:00 |
休館日 | 毎週火曜日 |
入館料 | 無料 |

訪れた時間帯、唯一の訪問者だったのは言うまでもありません。

再生プロジェクト

そもそも、みかんの歴史と文化に興味を持つ人が、世の中にいったいどれくらいいるのでしょう?

役場の近くではあるのですが、立地的にも幹線から入り込み、観光地としての地名度はイマイチです。

しかも2階は郷土資料館となっていて、みかんに関わる展示は全館の一部に過ぎません。

そこで最近は、みかんに興味がある人に来てもらうのではなく、長島の情報発信の場へ変ろうとしているように感じます。

- 2017年 (平成29年)からは、一般1人300円の入館料を無料化
- 指定管理制としたことで、指定管理者がイベントを開催
- 2023年 (令和5年)に、一部をコワーキングスペースに改装

ちなみに、コワーキングスペースを「マンダリン BASE」、 みかんの展示がある建物を「みかんドーム」といいます。

まわりにあるのは観光農園で、みかん狩りができるのですが、かなり荒れているといわれます。

現在は、生き残っている木だけでみかん狩りをしていますが、数年かけて再整備していくとしています。

マンダリンちゃん

玄関に陣取るのは、日本マンダリンセンターのテーマ曲を奏でるロボットです。

その名もマンダリンちゃんといいます。

顔が上がると中からは果物や野菜がでてきて、歌をうたいます。

なんと、1993年 (平成5年) のオープン当初から稼働する機材です。

しかも、当初は個別に違った複雑な動きをしていたといいます。
現在でも子どもたちには人気です。

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