夫婦滝(めおとたき)は、熊本県南小国町にある滝です。
2つの川の合流点直上に、それぞれ滝があるという珍しい場所です。
縁結びの滝
夫婦滝は、小田川と田の原川の合流点に位置します。
男滝と女滝、2つの滝をさして夫婦流とよびます。
名前 | 落差 | 河川名 | 水源 | |
向って右 | 女滝 | 12m | 小田川 | 久重連山 |
向かって左 | 男滝 | 15m | 田の原川 | 阿蘇やまなみ |
近くに見える女滝のほうが水量は多く見えますが、左側の男滝のほうが落差はあります。
2つの滝は夫婦滝で結ばれ、筑後川を経て有明海へ向かうという「縁結びの滝」です。
夫婦滝の伝説
涌蓋山(わいたさん)には、村人を困らせる大蛇がいました。
小田村の娘・お里は、山菜採りに山に入ったところ大蛇に捕まってしまいました。
小国郷一の力持ち、田の原村の太郎どんは、田の原川と小田川に住む竜とともに、お里を助けに向かいます。
大蛇との戦いは、三日三晩に及びましたが、無事大蛇を懲らしめ、 お里を連れ戻しました。
お里は、勇気があり働き者の太郎どんを、太郎どんは、優しく思いやりのあるお里を好きになります。
見るに見かねた竜たちは、2つの滝の水が交わる場所で2人を結婚させました。
いつのころからか、2つの滝を夫婦滝とよぶようになりました。
悲恋伝説
現地の案内板にはめでたい恋の伝説が書かれていますが、本来伝わるの悲しい物語です。
参勤交代で江戸へ上る侍と村娘が恋に落ち、夫婦の約束をしました。
しかし結婚はかなわず、村娘は滝に身を投げ、男は滝に吸い込まれて結ばれたという伝説です。
いずれにしても、結ばれたことに変わりはありません。
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