村山観音は、相良三十三観音霊場の9番札所です。
期間限定開帳の観音さまが多い中、常時開帳してある貴重な観音さまです。
大悲殿
村山観音が収められているお堂は、大悲殿とよばれています。
ご本尊の千手観音立像が、たいへん慈悲深い観音さまであるためです。
人吉駅裏手の大村横穴群から村山台地への上り坂を「大悲坂」とよんでいます。
本来の村山観音への参道であるため付いた名前です。
「人の悩みがよくわかる」観音さまといわれています。
観琳寺
村山観音は、元をたどると、観琳寺というお寺が由来です。
観琳寺は、平氏の代官として人吉荘に入っていた、矢瀬主馬佑(しゅめのすけ)に関わるお寺です。
矢瀬氏は、相良氏入国前の人吉領主で、平氏の菩薩寺として観琳寺を創建していました。
観琳寺は、治承年間(1177〜1181年)の開山となります。
慶長年間(1596〜1614年)以降、村山観音とよばれるようになりました。
現在の大悲殿は、1739年に造営されたものです。
歓蓮寺
観琳寺は、1526年までに2度焼失しています。
慶長年間に再興される際、歓蓮寺(かんれんじ)と改称しています。
歓蓮寺は、現役の寺院であり、本堂のほかに摂社やお堂が立ち並び、周辺は一大聖域となっています。
淡島社
大師堂
稲荷社
水子地蔵
納骨堂
ご本尊
ご本尊の千手観音立像は、高さ2mに及ぶ大きな観音さまです。
一緒に、毘沙門天像、持国天像、増長天像、金剛仏が安置されています。
両脇の像も大きいので、圧倒的な風格に圧倒されそうです。
しかし、とても慈悲深い観音さまです。
安心してご参観ください。
場所 熊本県人吉市城本町494
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