内大臣橋　緑川にかかる森林鉄道に変わる国有林の重要インフラ│Harada Office Weblog

内大臣橋というのは、熊本県美里町と山都町の町境・緑川にかかる橋です。

心霊スポットとウワサされ、県外からもマニアが訪れています。

スペック

完成当初は、東洋一のアーチ橋とよばれていました。

それほど、熊本営林局が力を注いだ橋です。

しかし、そのコスト吸収のため、竣工当初は有料橋でした。

1980年 (昭和55年)に無料化されています。

1185 年、壇ノ浦で源氏に敗れた平氏は、追っ手から逃れるため、九州の山奥などに逃れました。

元々人が住んでいなかった、山深くに居を構えています。

内大臣の集落も、平家の落人が形成したものと考えられています。

平重盛は平清盛の後継ぎで、人々にとても慕われていましたが､若くして亡くなっています。

最終官位は内大臣であり、小松に住んでいたため、小松内大臣などとよばれています。

内大臣川の奥地に鎮座する小松神社は、平重盛をまつったものであり、地名も同氏にまつわるものです。

内大臣から先の国有林では、熊本営林局により官行造林が行われています。

1915年(大正4年)には、内大臣森林鉄道が敷設され、本格的な木材搬出が行われるようになりました。

内大臣橋の竣工は、モータリゼーションが進み、木材運搬も鉄道からトラックへ変わる時代のことです。

内大臣橋の竣工から4年後となる、1967年 (昭和42年)に内大臣森林鉄道は廃止されています。

森林軌道跡は、内大臣橋の直下・緑川左岸の断崖の中です。

内大臣林道の本線は椎谷峠を越えて椎葉林道に至りますが、荒れてしまい現在は車での走破はムリになっています。

内大臣橋は、マニアの間で有名な心霊スポットです。

その根拠は、飛び降り自殺が多かったためといわれています。

右岸の岸壁にある石仏と石碑は、その自殺者を慰霊するために置かれたというウワサです。

自殺を止めるためか、橋の色も試行錯誤されています。

1999年 (平成11年)から2000 年 (平成12年) にかけての改良工事では、欄干のかさ上げと転落防止策の設置が行われました。

この工事は、現在の規格に合わせるためとされています。