トンカラリンというのは、 熊本県和水町(旧菊水町)にある洞窟型遺構です。
いったいだれが、なんのために造ったのかわかっていないミステリースポットです。
実態
トンカラリンは、一部を見学することができます。
以前はトンネル内に入ることもできましたが、熊本地震後は立入禁止になっています。
トンカラリンはトンネル部分だけではありません。
実はその全長は464.6mもあり、自然地形を利用した路状になっています。
自然にできた地面の割れ目に石でふたをした部分もあれば、人工的に石積みされた部分もあります。
名称
トンカラリンとよばれるのは、 2つの説があります。
- 穴に石を投げ込むと 「とんからりん」 という音がするため
- 朝鮮のトングラミ (金浦空港近くの遺跡・鬼のこもる山)に由来しているため
「とんからりん」という音説が有力かというと、そうでもありません。
近くにある船山古墳の出土品が、朝鮮由来のものが多いのは事実です。
しかし、実際の起源は不明です。
目的
トンカラリンが作られた目的については、 伝承も文献もなく仮説しかありません。
排水路説
信仰遺跡説
道教説
卑弥呼の鬼道説
古代朝鮮由来説
有力だった水路説も、調査により不自然な部分が多いことがわかっています。
どれも有力説とはなりえず、現在のところ定説はありません。
要は何の目的で作られたのか、わかっていないということです。
ピラミッドや邪馬台国と通じる?
周辺には古墳が数多くあることから、古代からあったものなのかというと、それもハッキしていません。
考古学者によると、エジプトのピラミッドと同じ工法が使われているといいます。
作家の松本清張氏は、邪馬台国の卑弥呼の鬼道といっています。
広島市でも同様の遺跡が見つかっていますが、熊本のトンカラリンにちなんで同名のトカラリンとよばれています。
何もかもが謎に包まれたままです。
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