中山観音堂 あらゆる人々の苦しみを救い、安産を守るご本尊

中山観音は相良三十三観音霊場の28番札所となります。

中山観音堂

観音堂は昔、この地にあった中山寺の本堂でした。

人吉藩家老、井口石見が隠居していた場所です。

井口岩見は、1677年に人吉の願成寺金堂脇にあった諸尊堂を草創したときの中心人物です。

諸尊堂では、藩内の破損した仏像を安置していたとされています。

藩主の世継ぎ問題でも活躍したことで知られています。

観音堂は室町時代の建物といわれ、多良木町指定の文化財となっています。

ご本尊

ご本尊は聖観音菩薩立像となります。

両脇を守るのは、持国天、増長天、広目天、多聞天の四天王像です。

聖観音、四天王とも平安時代の作と推定されています。

5像ともに熊本県指定の重要文化財です。

ご本尊の聖観音菩薩立像は、慈悲の心であらゆる人々の苦しみを救うといわれています。

また、安産を守る仏様です。

旗や鐘の尾(鰐口を鳴らす木綿の布)などを奉納し、それを頂いて腹にまくとご利益があるということです。

場所 熊本県球磨郡多良木町奥野1223

駐車場からは少し歩くことになります。

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