大牟田市石炭産業科学館は、福岡県大牟田市にある科学館です。

メイン展示はもちろん、三井三池炭鉱に関する資料です。
世界遺産登録で再注目

大牟田市石炭産業科学館は、1995年(平成7年)に開館しています。

三川坑の閉山が、1997年(平成9年)なので、三井三池炭鉱がなくなる前からあった施設です。

2015年(平成27年)に、三池炭鉱とその関連施設が、世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の一部として登録されています。

実は、世界遺産登録で、再注目を浴びるスポットです。

館内は石炭の歴史、とりわけ三井三池炭鉱の歴史が紹介されています。

それぞれの世界遺産に登録されたスポットと合わせて訪れると、より楽しめます。

三井三池炭鉱は、かつて福岡県大牟田市と熊本県荒尾市にまたがってあった炭鉱です。 坑口ごとに記事を書いた結果、全体像が見えづらくなったのでまとめておきます。 三川坑 […]
ダイナミックトンネル

なかでもおススメは、ダイナミックトンネルです。

閉山間近に採坑していた、有明海の地下400メートルにエレベーターで降ります。

当時の最新採炭機械が実際に動き、作業の様子を見ることができます。

世界遺産スポットでは体験できない、石炭産業科学館ならではの設備です。

営業案内

開館時間 | 午前9時30分~午後5時 |
定休日 | 月曜日(祝祭日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/3) |
観覧料 | 中学生以下/無料、高校生・大人/420円 |
ホームページ | 大牟田市石炭産業科学館 |

ネイブルランド

大牟田市石炭産業科学館の玄関前には、帝京大学の福岡キャンパスが見えます。

実はこの場所、ネイブルランドの跡地です。

ネイブルランドというのは、1995年(平成7年)に石炭産業科学館とともにオープンしたテーマパークです。

三池炭鉱閉山にともなう、新しい産業の目玉で、大牟田市と三井グループが出資した3セクが運営しました。

ちなみにネイブルというのは「へそ」のことです。

大牟田市が九州の中心、つまり「へそ」にあることから名付けられています。

初年度こそ、約44万人を集客しましたが、翌年には入場者数は減少しています。

開園から僅か3年後の、1998年(平成10年)に閉園し、2013年(平成25年)に解体されています。


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