太田神社は、鹿児島県曽於市にある神社です。
境内には月野地区の思いが詰まっていて、まさにこの地の守り神です。
由緒
太田神社は、もともとは志布志市の安楽山宮神社の末社だったと伝わります。
文献が残っておらず創建時期はわかりませんが、志布志市境に近い太田尾地区から遷座されています。
旧月野村(現在は曽於市) の総鎮守となります。
水車
社地の入口では2基の水車が回ります。
- 来る来る回る号
- 笑こ笑こ(にこにこ) 号
太田神社は農耕、牛馬安全の神さまですが、 水車は実用されるものではなく、シンボル的な存在です。
田の神
農耕の神さまらしく、社地には田の神さまがいます。
もともとは志柄地区の田の神さまでしたが、周囲の田が休耕地となったため移設されたものです。
もともとあった場所には、 「ちょっと旅に出てきます。 田の神」と書置きが残されています。
参道の石段
社殿へは、187段の石段を登って行きます。
社殿裏にも駐車場があり、車で行くこともできます。
太田神社のクスノキ
参道の石段途中に、クスノキの大木があります。
樹高 | 23m |
幹回 | 5.6m |
安楽山宮神社は、鹿児島県志布志市志布志町安楽にある神社です。 志布志に古くからある神社で、ご神木の志布志のオオクスで知られています。 境内 志布志市に出向いたら、まず山宮神[…]
そういえば、関係の深い安楽山宮神社にもオオクスがありました。
太田神社のクスノキは、参道横の斜面にあります。
いってみれば崖地に生えていますが、しっかりと根付いていて、落ちる心配はありません。
看板には「絶対落ちないド根性!! 私が真楠(マックス)です」と書かれています。
入学試験や検定試験、入社試験などの受験や選挙の際、 ご利益があるといわれています。
病気治癒の神さま
崇神(すじん)天皇の時代、疫病が大流行し多くの民が亡くなりました。
天皇の夢に、大物主神(おおものぬしのかみ)が現われ、
といったので、その通りにしたところ、疫病は収束したといいます。
そのため、大田根古命(おおたねこのみこと)を主祭神とする太田神社は、病気治癒の神さまとされています。
三宝荒神
三宝荒神は、上勢井城という旧月野町にある中世の山城跡から、移設されたものです。
旧月野町は、槻野城と上勢井城と2つの城で守られていたといいます。
月野川をはさんで、太田神社側にあったのが月野城、対岸にあったのが上勢井城でした。
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