仙酔峡ロープウェイというのは、かつて熊本県阿蘇市にあった索道路線です。
![仙酔峡ロープウェイの支柱](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2010年(平成22年)の運休後、再開されることなく廃止されています。
仙酔峡(せんすいきょう)
![仙酔峡から見た阿蘇高岳](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
仙酔峡というのは、阿蘇高岳の北側に位置する、ミヤマキリシマの名所です。
![仙酔峡から見た阿蘇中岳火口](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
「その花の美しさに仙人も酔う」と名付けられた名勝です。
![仙酔峡のミヤマキリシマ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
毎年5月上旬から中旬にかけ5万株のミヤマキリシマが見ごろを迎え、多くの人が集まります。
![仙酔峡の説明板](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
高岳と中岳の登山の拠点でもあり、普段も登山客でにぎわいます。
![仙酔峡道路の終点](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
アクセス道路となる仙酔峡道路は、1964年(昭和39年)に供用を開始しています。
![仙酔峡インフォメーションセンター](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
当初は有料道路でしたが、1995年(平成17年)に無料開放されています。
![阿蘇パノラマライン](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
一方、中岳に西側からアクセスする阿蘇登山道路は、現在は阿蘇パノラマラインとなっています。
![仙酔峡インフォメーションセンターの表札](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
阿蘇登山道路が見通しを上回る通行量であったのに対し、仙酔峡道路の通行量は見通しを下回り続けました。
![仙酔峡の登山届台帳](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2006年(平成18年)の阿蘇山ロープウェイの年間旅客数が57万人強であるのに対して、仙酔峡ロープウェイは8万人強にとどまっています。
![仙酔峡から見た阿蘇谷](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
仙酔峡駅
![2016年(平成28年)の航空写真で見る仙酔峡駅](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
仙酔峡インフォメーションセンターの手前にあったのが、仙酔峡駅です。
![仙酔峡ロープウェイ 仙酔峡駅跡](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2022年(令和4年)に解体され、現在は更地です。
![仙酔峡の駐車場](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
駐車場にとまるたくさんの車は、登山者のものです。
![仙酔峡ロープウェイ 仙酔峡駅跡](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
火口東駅
![2017年(平成29年)の航空写真で見る阿蘇東駅](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
中岳山頂側の駅は、阿蘇山ロープウェイの山頂駅が火口西駅だったのに対し、火口東駅といっていました。
![仙酔峡ロープウェイ 索道跡](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2022年(令和4年)、仙酔峡駅とともに解体され、現在は更地になっています。
![仙酔峡 登山道案内](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
火口東駅から火口東展望所までは、さらに15分程歩く必要がありました。
![阿蘇のマウントカー](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
1964年(昭和39年)から1979年(昭和54年)までは、火口東駅と火口西駅の間で、マウントカーというバスが運行されていました。
![阿蘇中岳火口周辺図](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
火口東駅と火口西駅の間の道路は、もとよりマウントカー専用道路で、現在も一般車両が入ることはできません。
![仙酔峡から見る阿蘇中岳の噴煙](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
東阿蘇観光開発株式会社
![仙酔峡ロープウェイ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
仙酔峡ロープウェイを運営していたのは、第3セクターの東阿蘇観光開発株式会社です。
![仙酔峡ロープウェイ 索道跡](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
もともとは九州産業交通が運営していたのですが、1979年(昭和54年)から中岳火口の噴火により運休していました。
![仙酔峡 登山口](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
これを譲り受け1986年(昭和61年)に、旧一の宮町、九州産業交通、九州大和索道建設の3者が設立した法人です。
![仙酔峡インフォメーションセンター](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
再開後は一定の集客を見せ、順調な経営を続けていました。
![仙酔峡インフォメーションセンターのトイレ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ただし、設備更新にあてるほどの留保はなく、借入金によりゴンドラやワイヤーロープを更新しています。
![仙酔峡ロープウェイ跡](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
負債がふくらんだ中、2010年(平成22年)に、原因不明のモーターの不具合から運行を停止することになります。
![仙酔峡の登山道](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
もはや、これ以上の投資をする余裕はなく、取締役会は2011年(平成23年)に運営休止を決めています。
![仙酔峡の展望所](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
運営休止後
![仙酔峡展望所の東屋](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2012年(平成24年)からは、民営化に望みをかけ、阿蘇市が最低限の維持管理を行っていました。
![仙酔峡のミヤマキリシマ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ところが、2016年(平成28年)の熊本地震で被災したため、運行再開は絶望的となります。
![仙酔峡展望所からの風景](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2019年(令和元年)に、東阿蘇観光開発の清算とワイヤーロープの撤去が決まっています。
![仙酔峡展望所](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
沿革
![仙酔峡ロープウェイ 遺構](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
1964年(昭和39年) | 九州産業交通により仙酔峡ロープウェイ開通 |
1979年(昭和54年) | 阿蘇山中岳火口の噴火に伴い運休 |
1986年(昭和61年) | 運行再開を目的として、東阿蘇観光開発を設立 |
2003年(平成15年) | ゴンドラリニューアル |
2004年(平成16年) | 九州運輸局よりロープ磨耗の指摘を受け、改装のため運休 |
2005年(平成17年) | ワイヤーロープを交換し運行再開 |
2010年(平成22年) | モーター故障のため運休 |
2011年(平成23年) | 営業休止を決定 |
2019年(令和元年) | 東阿蘇観光開発の清算、施設撤去を決定 |
2022年(令和4年) | 駅舎解体 |
![仙酔峡ロープウェイ 支柱の上部](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
![仙酔峡ロープウェイ 支柱の下部](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
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