天之御中主 (あめのみなかぬし) 神社は、鹿児島市宇宿6丁目にある神社です。

またの名を宇宿(うすき)妙見神社といいます。
由緒

初代島津氏が下向したのと同じころ、紀州国 (現在の和歌山県) 那智山から勧請したと伝わります。

薩摩の名社といわれ、当時の宇宿村は郊外であったにもかかわらず、市街地よりの参拝が絶えなかったといいます。

妙見信仰は、天の中心にあって星を従える北極星と北斗七星を神格化したものです。

仁王像

もともと妙見信仰は仏教的な意味合いが強く、 鳥居横には仁王像が残っています。

完全形でないのは、明治はじめの廃仏毀釈の影響でしょう。

狛犬

天之御中主神社の狛犬は、とても愛嬌があります。

阿形の狛犬は、怒っているのかと思ったら・・・

笑っていました。

吽形の狛犬は、ムスッとしているのかと思ったら・・・

やっぱり、ニッコリしていました。

ご祭神

主祭神


いわゆる妙見さんです。
相殿神

- 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
- 大己貴命(おおなむちのみこと)
- 少彦名命(すくなひこなのみこと)
- 菅原道真公 (すがわらみちざねこう)

ご利益

勝負運・病気平癒・ 物事の善悪を見分ける

縁結び・夫婦円満・家内安全

境内末社

賽神社

賽(さい)神社は、もともとは疱瘡神(ほうそうしん)ともよばれ、郡元(こおりもと)郷との郷境で、宇宿(うすき)郷に病気が入り込むのを防いだ神さまです。

五神をまつります。
- 猿田彦神(さるたひこのかみ)
- 八衢彦神(やちまたひこのかみ)
- 八衢姫神(やちまたひめのかみ)
- 道返神(ちえがえしのかみ)
- 鬼子母神(きしもじん)
子孫繁栄・病気平癒・子育て・縁結びにご利益があるとされています。

白龍稲荷神社

商売繁盛の神さまです。

特に水商売にご利益があるとされています。

夫婦楠

ご神木の夫婦楠です。

縁結び・夫婦円満・家内安全のご利益は、夫婦楠を通しても恵まれます。

夫須美神縒(むすびこより)

夫須美神縒(むすびこより)は、天之御中主神社が、紀州熊野那智大社を勧請したことに由来します。

万物すべてのはじまりは、結びの力からはじまります。

願いが解けないように結びきりましょう。

紫色 | 心身健全 |
碧色 | 生業成就 |
黄色 | 商売繁盛 |
桃色 | 良縁 |
白色 | 心願成就 |

妙見延寿水

水分(みくまり)の御井戸(みつい)から湧くのは、御神水の妙見延寿水です。

本殿の地下60m、約2万年前の地層から湧き出る清水となります。

ミコモリさまといい、子授け・安産・子供の守護神です。


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