伊崎田駅は、かつて鹿児島県曽於郡有明町にあった国鉄志布志線の駅です。
現在は、志布志市の有明町鉄道記念公園となっています。
往時の姿がほぼ手を付けない形で残る志布志線唯一の駅跡です。
駅舎
駅舎は 1952年(昭和27年)に建てられたものです。
志布志線廃線後、有明町鉄道記念公園となったことで、当時の姿がそのまま残りました。
開札や時刻表なども、現役時に使われていたものがそのまま残ります。
駅の中のマネキンには少しドキッとしました。
まあ、誰もいないより少しだけにぎやかさを演出できています。
待合室は、運行する志布志線や伊崎田駅の写真が、所狭しと並べられています。
廃駅となり30年以上が過ぎました。
さすがに木製や金属製の遺構は、かなり朽ちてきています。
駅名標
これは駅名票であったものです。
駅名標はさび付き、支柱は折れています。
時間の経過を感じられる貴重な遺構です。
手動式ポイント
ポイントの切り替えは、手動タイプの切替レバーを使っていたようです。
切替レバーの屋根となっていた構造物が朽ちてしまい、野外にあるのと同じ状態です。
ホーム
伊崎田駅には2線があって、駅舎側のホームも駅舎と反対側のホームも残っています。
駅舎と反対側のホームの方は、志布志駅側に長く作られているようです。
貨物を積み下ろししていた名残なのでしょうか?
廃線跡
志布志線の跡は道路に転用されています。
ひと昔前の写真ではアスファルト舗装の道路でした。
今回訪れたておどろいたことに、シラス敷きの道路となっていました。
原因はこの崖のようです。
今期の雨でシラスの崖が少し崩れたのだと思います。
その結果、アスファルト舗装の上にシラスが乗ってしまっていました。
保線詰所?
廃線跡の道路を伊崎田駅から志布志駅方面へ歩いて行くと、ポツンと木造の建物があります。
国鉄時代の保線詰所か、駅員官舎のようです。
建物の前には石碑が建っています。
石碑は屋根付きで大事にされています。
碑文がないので何の石碑なのかはよくわかりませんでした。
沿革
1925年(大正14年) | 縄瀬駅として開業 |
1959年(昭和34年) | 伊崎田駅に改称 |
1987年(昭和62年) | 志布志線の全線廃線にともない廃駅 |
場所 鹿児島県志布志市有明町
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