栗野線は、鹿児島県姶良郡湧水町にあるJR九州肥薩線の現役駅です。
かつては、熊本県水俣市へ向かう、山野線が分岐していました。
山野線
栗野駅は山野線の終点駅でした。
山野線廃線後も JR九州の肥薩線の駅として存続しています。
駅舎側の1番ホームは山野線が発着していました。
現在は1番ホームに入ることはできないように柵ができています。
勝運の鐘
構内には栗野駅が開業したときから、呼び鈴として使われてきた鐘が置いてあります。
栗野の発展に永い間一役かっていて、「勝運の鐘」と呼ばれています。
跨線橋
列車に乗るには、跨線橋を渡ります。
2番ホームは、肥薩線の上り列車用で、吉松駅方面へ向かう列車用です。
3番ホームは、肥薩線の下り列車用で、大隅横川駅へ向かう列車が停車します。
跨線橋を渡ると、駅前から駅裏へ行けるようになっています。
駅の裏にあるのは観光地の丸池で、跨線橋は丸池への通路も兼ねています。
そのため、有人駅で改札もありますが、ホームへの入場は自由にできるようになっています。
丸池
日本名水百選に選ばれる湧水池で、町名の由来ともなっている観光地です。
周辺は石畳の小道が整備されていて、せせらぎの道百選にも選ばれています。
小道沿いには、アート作品があったりします。
最初見たときは、リアルな超レアポケモンかと思いました。
霧島連山栗野岳の山麓に湧き出す水は、1日6万トンともいわれています。
水汲み場があるため、早朝から水を汲みに来る人が絶えません。
土木遺産の暗渠
湧水町の周辺には、明治時代に作られたレンガ造りの暗渠(あんきょ)が残っています。
主に肥薩線を敷設する当時作られたものです。
栗野駅の裏では、丸池湧水暗渠を見ることができます。
近年になり、土木遺産として評価が高まっています。
レンガ製の橋は「丸池さいらい橋」といって、リサイクルレンガでつくられています。
ただし、橋自体は明治時代に架けられたものではありません。
駅前のゆうあい橋、もリサイクルレンガのアーチ橋です。
沿革
1903年(明治36年) | 鹿児島線の駅として開業 |
1921年(大正10年) | 山野線の分岐駅となる |
1987年(昭和62年) | JR九州の駅となる |
1988年(昭和63年) | 山野線全線廃線 |
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