王宮神社 外敵を見張る楼門の仁王像は熊本県の重要文化財

王宮(おうぐう)神社といえば、楼門(ろうもん)で知られる、熊本県球磨郡多良木町の神社です。

楼門には守護神の仁王像が外敵の侵入を見守ります。

王宮神社の楼門

王宮神社の楼門は1416年、上相良家第7代頼久(よりひさ)が建立したものといわれます。

上相良家というのは多良木荘の相良家です。

のちに下相良家に統一されています。

熊本県内に現存する最古の楼門となります。

楼門では、裸体の仁王像2体がふんどし姿で門番をしています。

仁王像といえば、通常お寺の門に立っています。

楼門が作られた当時は神仏習合といって、日本の土着信仰である神道と仏教が融合した宗教観に基づき、王宮神社の参道に建てられたものといえます。

王宮神社の楼門は室町時代の貴重な建築といわれ、文化財としては神殿よりも知られるようになりました。

楼門は1962年(昭和37年)熊本県指定の重要文化財となっています。

王宮神社

807年、多良木の源島地区に創建されました。

949年、現在地に遷座したものといいます。

ご祭神は神日本盤余彦命(かむやまといわれひこのみこと)、日本の初代天皇である神武天皇のことです。

王宮神社の別名は「黒肥地神宮」と呼ばれることもあります。

古くから王宮と称していましたが、1868年(明治元年)に黒肥地神宮と改称されています。

しかし、地元に人は昔から王宮神社とよんでいましたので、黒肥地神宮の名は一般に広がらなかったのかもしれません。

現在でも王宮神社とよばれています。

王宮神社のイチイガシ

1977年(昭和52年)ご神木のイチイガシは多良木町の天然記念物に指定されています。

若宮

王宮神社の摂社です。

本殿に向かって右となりに鎮座します。

赤い鳥居が目印です。

源島神社

本殿の左隣にある摂社です。

王宮神社創建の地、源島の名がある古宮です。

鳥居

表の参道には楼門があるため、鳥居は境内の東側に入り口1か所しかありません。

駐車場のすぐ道向かいに唯一の鳥居があります。

まとめ

楼門の前には宴会場がありました。

王宮神社で結婚式を挙げ、前の宴会場で披露宴をしていました。

王宮神社は、2015年(平成27年)日本遺産人吉球磨の構成文化財22番となっています。

場所 熊本県球磨郡多良木町大字黒肥地1169-4

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