竹山レストハウスというのは、かつて鹿児島県指宿市山川にあったレストハウスです。
周辺は、山川砂むし温泉や、スヌーピー山といわれる竹山がある観光地です。
竹山
周辺は旧山川町の町域で、火山性の地形です。
©PNTS
竹山(202m)は、大昔の火山活動と永年の浸食により、スヌーピーといわれる現在の形になっています。
一帯は古くからの温泉地で、東シナ海に面した砂浜は、砂むし場として親しまれてきました。
山麓には、温泉施設や地熱発電所などが集まり、昭和時代には観光地として開発されています。
現在も、ヘルシーランド温泉施設や山川砂むし温泉などの観光施設が立地しています。
往時の姿
竹山レストハウスは、竹山神社の鳥居の横にあったレストハウスでした。
レストハウスというのは直訳すると休憩所なのですが、飲食店や土産屋を併設した営利施設です。
廃墟purelove日記 山〇レストハウス (2012年の投稿)
竹山レストハウスは70年代後半から80年代ごろにオープンしています。
廃墟purelove日記 山〇レストハウス (2012年の投稿)
オレンジ屋根の地中海風の建物で、リゾート感満載の施設でした。
廃墟purelove日記 山〇レストハウス (2012年の投稿)
廃業後は、会社の保養施設や別在として使われていたという記述もみかけます。
廃墟purelove日記 山〇レストハウス (2012年の投稿)
しかし、当時の写真などは見当たらず、正確な情報は定かでありません。
廃墟purelove日記 山〇レストハウス (2012年の投稿)
1996年(平成8年)までは、現役施設として使用されていました。
2005年(平成17年)ごろから一部のマニアの間で話題となっています。
現在の様子
植物が覆いつくし、入口さえもわかりにくくなっています。
駐車場へ行くのは、比較的楽勝です。
しかし、建物までたどり着くのは、木が生い茂り容易ではありません。
建物は、経年劣化により廃墟化しているうえ、人為的な落書きがされています。
じきに、建物も植物に覆われそうです。
屋根が吹き飛び窓もないため、内部も雑然としています。
鉄骨構造なので、柱は簡単に倒壊することはありません。
しかし、天井や屋根の建築資材が落ちてくる可能性があります。
安全な状態とはとても言えません。
もはや、内部の什器備品さえも原形をとどめておらず、往時の姿を思い浮かべるには時が経ち過ぎています。
建物は2棟確認できますが、2階建ての建物には近づくことができませんでした。
まとめ
観光業は、究極の先行投資型ビジネスです。
どこの観光地にも、解体されずに残る廃業施設はみられます。
その廃墟の外観を鑑賞し、美を感じる人もいます。
さらには、時代的背景や地域性、かかわった人物などを踏まえ、多面的に考察する楽しみ方もあるようです。
場所 鹿児島県指宿市山川福元
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