鶴嶺神社(つるがねじんじゃ)は、鹿児島市吉野町の仙厳園の中にある神社です。
仙厳園に入場しなくても参拝できる、島津氏の先祖をまつる神社です。
ご祭神・ご利益
島津氏初代忠久公以降の、歴代当主とその家族をまつります。
特に、第16代島津義久公の娘、持明院さまがまつられることで知られます。
そのため、美にご利益があるとされ、心身ともに美しくなれるといわれています。
じめさあ
持明院さまは亀寿姫という別名がありますが、鹿児島弁で親しみを込めて「じめさあ」とよばれます。
旧鹿児島市役所跡地の石造が、持明院さまをモデルにされているといわれています。
この石像を「じめさあ」とよんでいます。
じめさあ。
— んにゃもー! (@Lm1RRBI11VwGfPr) February 21, 2020
鹿児島市立美術館庭園内。
毎年、市役所職員さんの手により、流行最先端メイクに化粧直しされる💄
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毎年持明院さまの命日である、10月5日に化粧直しが行われています。
実は持明院さまは、それほど器量に優れていたわけではないといわれています。
しかし、その人柄から人々に慕われており、その内面性の美が語り継がれています。
仙厳園に鎮座
鶴嶺神社は 1869年(明治2年)、 坂本村山下鶴峯(現在の鹿児島市照国町)で、竜尾神社として創建しています。
1917年(大正6年)に、島津氏より社地の寄進を受けたため、仙厳園内に遷座しました。
社名は旧鎮座地にちなみ、鶴嶺神社と称しています。
境内に入るとすぐ、源頼朝公を供養する五輪塔が建っています。
島津氏の始祖・忠久公は頼朝公の側室の子であったとされています。
それに、島津忠久公が島津荘に入ったのは、鎌倉幕府の任命によるものです。
このあたりは、神奈川県鎌倉市の鶴嶺八幡宮とのご縁も感じられます。
仙厳園は島津家の別邸であり、壮大で美しい庭園が造園されています。
現在は鹿児島県の一大観光地です。
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