安良神社は、鹿児島県霧島市横川町にある神社です。
大隅五社参りの一社、つまり大隅国を代表する神社のひとつです。
ご祭神
5柱をまつります。
安良姫(やすらひめのみこと) | 都の女官です |
十一面觀世音菩薩 | 安良姫があつく信仰していた観音さまです |
稲牟礼宮(いなむれぐう) | 五穀の神さまです |
腰越宮(こしごえぐう) | 安良姫の母君です |
諏訪宮(すわぐう) | 農商工の神さまです |
由緒
安良姫は都の女官でした。
川で洗濯しているとき、たくさんのシラサギが飛んできたので見とれていました。
その結果、洗濯していた大切な着物の片袖を流してしまいました。
その責めにより、門扉に縛られ炭火で焼き殺されるほどの重罪に問われます。
観世さまが身代わりとなって生き延び、大隅国横川の里にのがれています。
ところが、都に残した母君のことを想い、安良岳で自害してしまいました。
その後、安良岳のふもとの村では次々と、怪異な現象がつづきます。
そこで、村人たちは安良神社を創り、姫をまつりました。
時のころは708年(和銅元年)のことでした。
社宝
1236年と1390年の棟札や板碑、古文書が残されています。
社に伝わる室町時代初期の 13 の能面は、横川郷土館に保存されています。
また、御幣3つ、古鐘2つなどが、現在に伝わります。
大隅五社
安良神社は、大隅国を代表する5つの神社として数えられています。
鹿児島神宮 | 鹿児島県霧島市隼人町内 2496 |
霧島神宮 | 鹿児島県霧島市霧島田口2608-5 |
加治木春日神社 | 鹿児島県姶良市加治木町木田4675 |
宮浦宮 | 鹿児島県霧島市福山町福山 2437 |
安良神社 | 鹿児島県霧島市横川町上ノ 164 |
中世から近世にかけて大隅国の5社参りをする場合、この5社を参っていました。
大隅国を代表する神社であったということです。
大隅国式内五社と間違いやすいので併せて書いておきます。
鹿児島神宮 | 鹿児島県霧島市隼人町内 2496 |
大穴持神社 | 鹿児島県霧島市国分広瀬3-1089 |
宮浦宮 | 鹿児島県霧島市福山町福山 2437 |
韓国宇豆峯神社 | 鹿児島県霧島市国分上井898 |
益救神社 | 鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦277 |
延期式神名帳が編集されたのは、平安時代のことです。
平安時代には、式内5社が大隅国を代表する5社であったということです。
社殿
朱色に彩色された美しい社殿です。
本殿です。
社殿の全景です。
境内社
山の神神社
かつて、安良神社の近くにあった山ケ野金山にまつわる神社です。
安良天満宮
学問の神さま、菅原道真公をまつる神社です。
太宰府天満宮のご分霊となります。
ご神木
ご神木は、拝殿左手の斜面に立つスギです。
樹齢400年、幹回り5m、高さは30m以上となります。
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