湯前駅は、くま川鉄道湯前線の終点です。
終着駅であり、始発駅です。
湯前線の開業時からある駅の中で、当初の姿を残す唯一の駅となりました。
2014年(平成26年)駅舎本屋は、湯前線開業90周年に合わせて、国の有形登録文化財となっています。
駅の概要
ホームのいちばん人吉側です。
湯前線に11〜12両編成の車輛が入っていた時代は、人吉駅側はホームにかかっていませんでした。
門司港駅直行の2両は、こちらがわに停まってました。
ホームより東側(まんが美術館側)の道路は、ずいぶん前は線路で、湯前駅で乗客を降ろした後、回送されていまいた。
役場に行く道には踏切があって、わざわざ踏切の先まで行って折り返していました。
駅前広場は、昔は国鉄バスの基地で、国鉄の職員もたくさんいて、関係者以外は入れない雰囲気でした。
湯前駅は、地元の人だけではなく、山間部や県境をバスで越えた、宮崎県の人たちも集まりとても賑やかな駅でした。
以前の雰囲気はなくなりましたが、最近は周辺に新しいスポットが増えています。
潮の鐘と賽の鐘
構内の鐘は、町内にある潮(うしお)神社と、賽(さい)神社に祈願できる鐘です。
潮神社はおっぱいの神さまで、母乳はもちろん子宝や安産のご利益があります。
一方の賽神社は男性神で、道案内や五穀豊穣、子孫繁栄の神として信仰されてきました。
両方に参拝すると、夫婦円満、縁結びにご利益があるとされています。
まいてつ 聖地 湯医駅
あまり知られていませんが、PCゲーム「まいてつ」の聖地となっています。
© Lose
ゲームの中では「湯医駅」という駅になっています。
周辺施設
湯~とぴあ
湯~とぴあというのは、湯前駅と隣接した物産館で、正式には、「ふれあい交流センター湯~とぴあ」といいます。
観光案内所を併設しています。しかし、名前から温泉施設をイメージする方もいるはずです。
温泉施設は「湯楽里(ゆらり)」といって、町内の別の場所にあります。
それと、レンタサイクルも湯~とぴあにあります。
球磨川サイクリングロード
湯前駅は、球磨川サイクリングロードの起点となります。
レールウイング
湯前駅の正式なホームと反対側のウッドデッキをレールウイングといいます。
駅の入場券などは不要で、普段から自由に出入りできます。イベントなどの時使用されています。
アーチ形のモニュメントにくっついてるのは「せぐっちょ」といって、球磨川によくいる魚です。
市房山が正面にみえる角度なので、湯前駅から見ると斜めに構えたアーチに見えます。
ユノカフェ
レールウイングの入り口にあるカフェです。
イベントの時は人多いですが、普段はゆっくりできます。
まんが図書館
まんが図書館は、ユノカフェのとなりの建物です。
まんが美術館のある湯前町らしい施設です。
湯前まんが美術館
湯前町出身の風刺漫画家「那須良輔」氏にちなんでおり、 那須良輔記念館ともいいます。
建物は「きじ馬」という人吉の郷土玩具をイメージしています。
特徴的な形は、くまもとアートポリス という熊本県のプロジェクトに参加していたためです。
建物全部が美術館というわけではなく、中央公民館と教育委員会、図書館なども兼ねています。
沿革
1924年 | 大正13年 | 鉄道省の駅として開業 |
1949年 | 昭和24年 | 国鉄の駅となる |
1987年 | 昭和62年 | JR九州の駅となる |
1989年 | 平成元年 | くま川鉄道の駅となる |
1996年 | 平成8年 | JRバス廃止 |
2014年 | 平成26年 | 国の重要文化財に指定 |
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