風車村は、かつて鹿児島県南さつま市坊津町にあったレジャー施設です。

風光明媚な岬の突端に、リゾート感満載のプールと円形の展望台が残されています。
坊津風車村とは?

風車村は、2005年(平成17年)に、当時の川辺郡坊津町が開設した公共施設でした。

丸木岬の突端に位置し、それはそれはすばらいロケーションです。

しかし、九州本土最南端の佐多岬や、薩摩半島最南端の指宿といった「最果て地」の利がありません。

かといって、岬の先端という立地は、通過点なのでついでに立ち寄るといった集客は見込めません。

2008年(平成20年)には、営業を休止していました。

メイン施設

風車村には2つの中心施設がありました。

海岸にあるのがプールで、東端にあるのが展望台です。

プール

風車村のプールは、「サンシャインプール」といっていました。

ウォータースライダーは、「銀河スライダー」です。

市民プール的なものではなく、超豪華なプールです。

シーズンには多くのお客さんが訪れました。

しかし、屋外プールは通年の集客ができないのがデメリットです。

風車村展望台

風車村展望台は、丸木半島の小高い丘から、南シナ海を一望する展望台です。

確かにその景色は、風車村展望台からしか見ることができません。

しかし、東シナ海の眺望するスポットは周辺に点在しています。

なんなら、国道226号線自体が展望所のようなものです。

坊津町には、風光明媚なリアス式海岸が広がっているため、風車村展望台ならではの差別化は難しかったと思います。

風車村展望台は、ブルガリアの「バズルジャ」を彷彿とさせる円形建造物です。

近くで見たかったのですが、通行止めで近づけません。

現在の風車村

坊津は、中世から唐国(現在の中国)との貿易で、大繁栄した地域です。

その歴史と、自然景観そのものが観光資源です。

さらなる集客に一役買おうと、ハコモノ観光にも果敢に取り組んだのが、風車村です。

営業休止後は、航空自衛隊の移動式警戒レーダーが置かれたことがありました。

その後は、サバゲ―フィールドとしてマニアの人気スポットでしたが、最近は崩落が進み立入禁止になっています。

とはいえ、磯釣りをする際には通り道になっていたりします。

ひっそりしていますが、海岸の風景は健在です。

施設内には入らず、公道上からの見学をおススメします。

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