聖ヶ浦(ひじりがうら)ポケットパークは、鹿児島県南九州市知覧町にある海沿いの公園です。
公園にあるのは、旧日本海軍の特攻艇「震洋」のモニュメントです。
震洋とは?
震洋というのは、大戦末期に本土決戦に備え配備された、海軍の艦艇です。
艦艇といっても、木造のボートにトラックのエンジンを積んだモーターボートでした。
艦首に250キロ爆弾を積み、敵艦に体当たりするのが任務でした。
小型で構造が簡単なため、量産されています。
震洋隊基地は、全国に 114 ヶ所、鹿児島県だけでも 18 ヶ所に及び設置されました。
中国、台湾、フィリピンなどの海外基地も含めると 146 ヶ所があり、海外基地では実践運用もされています。
聖ヶ浦
震洋のモニュメントから奥へ行くと、聖ヶ浦の海岸です。
ポケットパークから海岸に降りる階段があります。
海岸を散策することができます。
聖ヶ浦は、源為朝(みなもとためとも)伝説の残る場所でもあります。
海軍第125 震洋隊聖ヶ浦基地
聖ヶ浦の入江に、第125 震洋隊基地が置かれていました。
隊員 180 名は、体当たり攻撃を成功させるため、日々厳しい訓練を続けていました。
一度も実践で出撃することなく、終戦を迎えています。
震洋基地は、入江の右側の岩場にあるのですが、潮が満ちてくると帰れなくなりそうです。
近くで見るには、干潮の時行くほうが安心です。
岸壁の上から見てみました。
対岸から見てみました。
確かに自然の岩盤から敵艦が現れたら、意表をつかれます。
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