加紫久利(かしくり)神社は、鹿児島県出水市にある神社です。
![加紫久利神社 拝殿](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
薩摩国の式内神社に名を連ねる古社で、明治時代までは広大な社地を有した薩摩国二の宮です。
ご祭神・ご利益
主祭神
天照大神(あまてらすおおのかみ)
「光明」「仁愛」「生命」「救済」「幸せ」の大親神です。
![加紫久利神社 一の鳥居](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
相殿神
比売大神
宗像大社のご祭神・交通安全の神さまです。
![加紫久利神社 入り口](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
八幡大神
宇佐神宮のご祭神・安産・子育ての神さまです。
![加紫久利神社 参道](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
住吉大神
住吉大社のご祭神・航海・交通安全の神さまです。
![加紫久利神社 参道](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
伊邪那岐・伊邪那美
生命の祖神・延命長寿の神さまです。
![加紫久利神社 二の鳥居](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
薩摩国二の宮
創始年代は不詳です。
![加紫久利神社 トイレ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
702年、薩摩建国と同時に肥後国境警備の任を与えられた加志君氏が、出身地である豊前・大富神社の祭神を奉祀したといわれています。
![加紫久利神社 神水](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
延喜式神名帳では、薩摩国の神社として名を連ねるのは、枚聞神社と加紫久利神社のただ2社のみでした。
![加紫久利神社 神水](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
延喜式神名帳というのは、927年にまとめられた全国の官社リストです。
![加紫久利神社 社務所前](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
そのため、薩摩国の二の宮ともいわれています。
西南戦争による焼失
薩摩国建国にゆかりがある神社であることから、廃藩置県までは領主・島津氏に大切にされてきました。
![加紫久利神社 社務所前の亀](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ところが、1877年(明治10年) 西南戦争により全焼し、社殿どころか歴代の書物や宝物まで失っています。
![加紫久利神社 社務所前のツル](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
1880年(明治13年)に再興されましたが、かつての社地は小さくなってしまいました。
鶴亀神社
一の鳥居の上にはツルがとまっています。
![加紫久利神社 一の鳥居のツル](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
参道脇で出迎えるのはカメです。
![加紫久利神社 参道のカメ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
境内のいたるところに、ツルとカメがいます。
![加紫久利神社 入口のツル](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
出水市は昔からツルの飛来地であり、「ツルの里 いずみ」というのがキャッチフレーズです。
![加紫久利神社 社務所前のカメ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
加紫久利神社は、別名、鶴亀神社とよばれることもあります。
大蛇藤
二の鳥居の前には、大蛇藤が植えられています。
![加紫久利神社 大蛇藤](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
生命力が強く幸運をよびませます。
ヘビは縁起の良い、お神使いとされます。
![加紫久利神社 大蛇藤](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
見頃は4月下旬から5月上旬です。
手水の水は湧水
手水舎の水は、加紫久利山山麓の湧水です。
![加紫久利神社 手水舎](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
神水といい、そのまま飲めます。
![加紫久利神社 神水](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
茅の輪くぐり
鳥居の下に茅の輪くぐりが、置かれていました。
![加紫久利神社 二の鳥居](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
① 左回り②右回り③左回り
と8の字を書くようにくぐります。
![加紫久利神社 茅の輪くぐり](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
最近の罪や穢れを消すといわれています。
![加紫久利神社 神門](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
神門のツルは金銀のツルです。
社殿
![加紫久利神社 社殿](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
社殿です。
![加紫久利神社 石灯籠](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
![加紫久利神社 拝殿の竜](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
![加紫久利神社 御神馬](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
御神馬は銀馬です。
出水川石灯籠
出水川というのは、江戸時代の力士です。
出水出身の力士で、関脇・小結で大活躍していました。
![加紫久利神社 出水川灯籠](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ところが、ライバルの達ヶ関だけにはどうしても勝てずにいました。
地元に帰った時、加柴久利神社にお参りしたところ、念願の達ヶ関から白星をあげることができました。
![加紫久利神社 出水川燈篭説明書き](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
お礼に寄進した石灯籠です。
羅漢さん
かわいらしい五十羅漢像です。
![加紫久利神社 五十羅漢](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
羅漢さんというのは、仏教で悟りを開いたものの尊称です。
![加紫久利神社 羅漢さん](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
病気平癒や健康増進を授ける力を持っています。
旧社殿の瓦
![加紫久利神社 旧社殿鬼瓦](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
1877年(明治 10 年)西南戦争で戦火にかかるまで、社殿に乗っていた瓦です。
子供と安産の神
安産と子供の病気回復の神さまです。
![子供と安産の神さま](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
祈願の際には、お供えしてある祈石をひとつ持ち帰ります。
お礼参りの時はふたつお供えするとよいそうです。
開運桜 大蛇しだれ
![開運桜 大蛇しだれ](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
大蛇が宿ったといわれるしだれ桜です。
稲荷神社
![稲荷神社入り口](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
摂末社の稲荷神社は、猿田彦大神をまつります。
![稲荷神社](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
道案内、交通安全の神さまです。
野間の関
加紫久利神社から北へ1kmの位置に「 野間の関」があります。
![野間の関跡の碑](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
かつては、薩摩国第一級の関所であったといわれています。
![薩摩街道出水筋](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
独自の封建態勢を築いていた薩摩国は、入国を厳しく管理していました。
![野間の関跡](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
薩摩国の表玄関として、米ノ津に武士を常駐させ、人々の出入国を厳しく監視していたそうです。
![野間の関の井戸](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
出水に広大な武家屋敷群が残るのも、薩摩国を護るために米ノ津を重視していたことがわかります。
野間の関
米ノ津駅
加紫神社の最寄り駅は米ノ津駅です。
![米ノ津駅](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
かつては、JR九州の鹿児島本線の駅でした。
![米ノ津駅](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
九州新幹線開業後は、第三セクター肥薩おれんじ鉄道の駅となっています。
米ノ津駅
まとめ
ツルの里いずみの加紫久利神社は、薩摩国にゆかり が深い神社でした。
![加紫久利神社](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
社地は小さくなったとはいえ、境内の諸所に歴史を感じさせる構造物が残っています。
![加紫久利神社](https://haradaoffice.biz/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
薩摩国二の宮として、末永く語り継がれることと思います。
加紫久利神社
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