川内川(せんだいがわ)あらしというのは、鹿児島県薩摩川内市の、川内川河口でおきる自然現象です。
月屋山(つきやさん)の山頂は、川内川あらし見学のベストスポットです。
川内川あらしとは?
薩摩川内市には、九州で筑後川に次ぎ2番目に長い川・川内川が流れています。
冬になると川内川沿いには霧が発生します。
河口付近に行くと、朝方は陸と海との気温の差により陸風(東風)がふいています。
すると、川内川に沿って霧が下流へ流れ、海に注いでいるように見えます。
この霧をともなった風のことを、川内川あらしとよんでいます。
川内川あらしの発生には条件があります。
- 晩秋から初春の寒い日
- 朝5時から8時ごろ
- 晴れていて弱い東風がふく日
あと、湿度や風の強さ前日の天気など複雑な条件がからみます。
常連の方は、川内川あらしの発生する日は感覚的にわかるそうです。
そうでない方は、国交省のライブカメラを見ればわかるといわれていました。
公式facebookページはこちらです! https://t.co/dpKRDHWk7t
— 川内川あらし公式 (@sendai_arashi) November 12, 2017
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いやいや、こっちもほぼリアルタイムで投稿されています。
月屋山からは、この川内川あらしの全景を見ることができます。
動画で見ると、霧が動いているのがよくわかります。
月屋山(160m)
月尾山(つきやさん) は、川内川の河口近くにある山です。
川内川あらしが発生する日は、絶好の展望スポットとなります。
薩摩川内市の雲海を見るなら、ほかにもビュースポットはあります。
しかし、川内川あらしを見るなら、月屋山展望台がベストスポットです。
登山道
登山口は、川内川沿いです。
月屋山は、お椀に土を入れてふせたような形をしています。
登山口には、広い駐車場が用意されています。
川内川あらしが発生している日は、地元の常連の方はじめ多くの人が集まります。
頂上の展望台まで、550mの登山道を歩きます。
たった550mと侮ることなかれ、登り坂なので25分かかりました。
まず、愛宕神社の鳥居があります。
中間点あたりにある休憩所です。
想像していたよりも体力を使いましたが、慣れた方はグイグイ登っていました。
イッヌは、それ以上のスピードで上り下りしています。
しかも疲れておらず、元気いっぱいです。
山頂まであと50mの場所にある岩は、展望が開け撮影スポットになっています。
山頂
展望台
山頂には展望台が整備されています。
見えるのは川内川の河口方向だけではありません。
川内市街から東シナ海まで300度のパノラマが広がります。
写真中央に見える、霧が盛り上がっている場所は、中越パルプ工業の川内工場です。
願いの鐘
月屋山には、ニニギノミコトが「月を眺めるのによきかな」といったという伝説があります。
月屋山の名前の由来は、「月見山」が「月屋山」に変遷したものと伝わります。
願いの鐘は、ニニギノミコトが降臨した高千穂峰を向いています。
そういえば御陵である、可愛山陵(えのみささぎ)は新田神社の近くにあるのでした。
愛宕神社
山頂にある愛宕神社です。
ご祭神の火産霊神(ほむすびのかみ)は、火の神さまです。
月屋山の愛宕神社には、災いを取り除いてくれるという言い伝えがあります。
愛宕神社に、お参りしてから下山しましょう。
場所 鹿児島市薩摩川内市湯島町
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