都農（つの）神社は、宮崎県都農町にある神社です。
地元での愛称は「一の宮神社」です。
宮崎県のことを昔は日向国といっていました。
都農神社は日向国の一の宮とよばれ、旧日向国で最も格式の高い神社です。
道の駅つの
都農神社は、道の駅つのから見えるところにあり、道の駅からも歩いて行けます。
道の駅つのは、国道10号線沿でとても分かりやすい場所にあります。
道の駅つので推奨しているのが、都農神社で願掛けした後、道の駅で宝くじを買う作戦です。
こっちが、都農神社です。
案内板の裏には、ちゃっかり社務所のPRがしてあります。
渡ります。
橋の名前はなんと「開運橋」です。
宝くじが当たりそうな気はします。
歴史
創建も古く、周辺では縄文時代からの古墳や出土品がみられることから、都農神社の歴史も太古の昔にさかのぼると推定されます。
壮大な敷地を有していましたが、1578 年には島津・大友の争いで、社殿・宝物・古文書などをすべて焼失してしまった経緯があります。
争乱後は永年、社殿の再興はなく、小さな祠があるのみでした。
1692年に再興されて以来、歴代藩主に崇拝され、現在の姿となっています。
ご祭神・ご利益
ご祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと)となります。
大己貴命は多くの妃をめとり、多くの御子をもうけました。
そのことから、縁結び・子授け・子孫繁栄の神さまといわれています。
また、医療の法を定め、多くの人物を助けたことから、医療の神・病気平癒の神とされます。
さらに、少彦名命とともに国造りをしたとから、事業開拓・商売繁盛の神といわれています。
参道
参道は3つあります。
西大鳥居
国道10号線側にある鳥居です。
国道から車で参拝される方は、鳥居正面の駐車場が一番近いです。
東大鳥居
こちらがおそらく本来の参道です。
旧国道10号線側で、旧来からの市街の方向を向いています。
南参道鳥居
道の駅つのの方向にある鳥居です。
社殿正面の参道で、表参道かとも思いました。
しかし、東西の大鳥居と比べると、鳥居は少し小ぶりです。
道の駅つのから参拝するなら、迷わず南参道です。
境内
往時ほどではないといっても、広い境内です。
神橋(太鼓橋)
いずれの参道から入っても、この橋にたどりつきます。
神橋を渡る前に、2つのスポットがあります。
あぶら石
昔、都農川が増水すると、都農神社へ参拝ができませんでした。
そこで、石に油を注ぎ灯をともして、遥拝所としていました。
都農川に橋ができてから必要なくなり、境内へ奉納されたものです。
願いを込めて触ると、願いが叶うといわれています。
神の石
都農神社の夏祭りでは、神輿を担いで浜まで行きます。
石持ち神事というのは、宮司さんが浜で集めた石を、平和を願って神社に収める神事のことです。
その神の石が、神橋の手前においてあります。
願掛けして、本殿裏の石納所に納めると願いがかなうといわれています。
大国絵馬
神橋を渡ると、大国さまの大絵馬があります。
主祭神の別名は、大国主命（おおくにぬしにみこと）、大国さまのことです。
手水舎
まずは手水へ向かいます。
自祓所
手水舎にあるのは自祓所（じばらいしょ）です。
自分でお祓いができます。
「はらいたまい きよめたまへ まもりたまい さきわへたまへ」
（祓い給い 清め給へ 守り給い 幸へ給へ）
唱えながら、祓串を、左→右→左の順で大きく振ってください。
神門
別名、南大門ともよばれます。
撫で大国
神門の裏に回ると、大国さまの像があります。
撫でることで、より一層のご利益を授かります。
撫でウサギ
大国さまとゆかりのある白ウサギの像です。
撫でると無病息災のご利益があります。
神楽殿
神楽殿の神殿は、本社の旧拝殿を移築して作ってあります。
祭りで使う神輿を収納しています。
神符守札授与所
授与所前一帯は、所狭しとおみくじやお守りが並んでいます。
御神像
御神像は、御神木である夫婦クスの俣から生まれた大黒主の化身と信じられています。
撫でると、恋愛成就・夫婦円満・除災招福のご利益があるといわれています。
ご神木
ご神木の夫婦クスです。
大しゃもじ
病気平癒にご利益のあるしゃもじです。
- 大しゃもじで体の悪いところを撫でます。
- お願いをごとを念じながら、大しゃもじをふり鈴をならします。
身代わり人形
身にとりついた罪やけがれを、人形（ひとかた）に託します。
拝殿
都農神社の紋は、一の宮神社を表す「一」です。
本殿
本殿裏に神の石納所があります。
石納所へは、拝殿でお参りされた後行くのが順路です。
都農神社のお神使は、ネズミです。
本殿にネズミの彫刻がなされています。
西神苑
境内西側にある庭園です。
西神苑にある茶室、竹拍亭です。
東神苑
境内東側の庭園です。
一帯は一の宮公園ともよばれています。
摂末社
都農神社の摂末社は、全部で6社です。
摂社
素盞嗚神社
素盞嗚（すさのお）神社は、本殿の向って左にある神社です。
ご祭神は素盞鳴命（すさのおのみこと）です。
武運必勝・悪疫退散などのご利益があります。
手摩乳・足摩乳神社
手摩乳・足摩乳（てなずち・あしなずち）神社は、本殿の右手にある神社です。
ご祭神は、手摩乳命（てなずちのみこと）、足摩乳命（あしなずちのみこと）です。
子育て・手足健康などのご利益があるとされます。
末社
熊野神社
熊野神社は、拝殿の右手にある神社です。
社殿は、都農神社の旧本殿が使われています。
ご祭神は熊野権現の3柱です。
- 速玉男命（はやたまおのみこと）
- 事解男命（ことさかおのみこと）
- 菊理比売命（くくりひめのみこと）
再生(蘇り)・若返りなどにご利益があるとされます。
稲荷神社
稲荷神社は、熊野神社のさらに東側に鎮座します。
ご祭神は宇加之御魂神（うかのみたまのかみ）です。
五穀豊穣・商売繁盛・殖産振興などの神さまです。
愛宕神社
愛宕（あたご）神社は、本参道に鎮座します。
ご祭神は、火産霊神（ほむすびのかみ）となります。
防火・防災の神さまです。
瀧神社
都農神社の奥宮として、北東約1㎞の地に鎮座します。
ワイナリーに行く途中になります。
ご祭神は、高龗神（たかおかみのかみ）となります。
社殿の裏にある、不動の滝（ふどうのたき）をまっているといわれます。
雨乞・日乞など、農耕の神さまです。
また、耳の病気にご利益があるとされています。
まとめ
都農神社の境内は、石持ち神事をはじめ、自祓い・大しゃもじ・身代わり人形など、ご利益スポットが目白押しです。
訪れる前に予備知識をもっていれば、もう少し強く願をかけたのですが・・・
時間の余裕のある日に、もう一度お参りしたい神社です。
観光パンフレット
リンク先から、都農町の観光パンフレットがお取り寄せできます。
関連記事
【関連記事】宮崎神宮 宮崎市民おなじみのスポット・愛称は神武さま
【関連記事】御崎神社 ソテツ自生地にある縁結びと海上安全・航海安全の神さま
日向国式内社
【関連記事】都萬神社 古来のパワーを現在に伝える日向国二の宮
【関連記事】江田神社 「神話の里宮崎」のなかでも全国レベルのパワースポット
【関連記事】霧島岑神社 日向国式内社で中央権現の名が示す霧島信仰の本宮