都井岬は、宮崎県串間市にある岬です。
日本唯一の野生馬生息スポットとして知られています。

絶景の中、あちこちで草を食べている馬がいる、非日常的な世界が広がっています。
駒止めの門
都井岬の入り口にあるゲートを、駒止めの門といいます。
ゲートは、人間の入場を制限するためではなく、野生馬を囲い込むために設置されています。

入場の際には400円を払いますが、これは入園料ではなく、野生馬を守るための協力金です。
開門時間 | 7:30~18:00 (10月から翌3月までは 17:30まで) |
定休日 | なし |
協力金 | 普通車 400円 二輪車 100円 |
場所 | 宮崎県串間市大字大納 |
時間を過ぎると岬のなかに取り残され、出られなくなるわけではありません。
ゲートには鍵がかかっておらず、自分で開閉すれば入退場できます。

馬が脱走した場合、つかまえるのは大変らしいです。
余計な税金が使われ、串間市民に多大な迷惑がかかるので、開けたら必ず閉めるようにお願いします。

それでも、脱走する馬がいるそうです。
そのたびに捜索して連れ戻しているということです。
御崎馬
都井岬にいる馬は、御崎馬(みさきうま)といいます。
1697年に高鍋藩が乗用馬を育成するために、牧場をつくったのがはじまりです。

日本の在来馬の一種として、国の天然記念物に指定されています。
牧場は開設当初から、自然繁殖で馬が自力で採食していました。

長い間に都井岬の自然環境に適応し、土着してしまったものです。
今でも草地や柵、馬の体調管理は、人がやっていますが、繁殖・採食は馬が自力でやっています。

日本唯一の野生馬です。
近年頭数は約 100頭前後で推移しています。

毎年15頭前後の子供が生まれていますが、1/3程度は生き残れないといわれています。
天敵はいないとはいえ、そこはやはり野生馬なのです。
一夫多妻のハーレム状態で群れをつくることで知られます。
馬を見学する場合注意事項があります。
- 触らない
- 餌をあげない
- 近づきすぎない
- ゴミを捨てない
馬の視野は 350度あるといわれます。
後ろからこっそり近づいたりすると、後ろ足でけられます。

危ないので絶対にしてはいけない行為とされています。
小松ヶ丘
小松ヶ丘駐車場からのながめもよいのですが、遊歩道を歩いて10分くらい登ると展望の丘です。

遊歩道といっても道はありません、好きなコースで丘の上を目指します。

下から見るとなだらかに見えるのですが、実際登ってみると見た目以上に傾斜があります。

展望の丘からは、さらに遠くの眺望が効きます。

都井漁港や宮之浦漁港が見渡せます。
場所 宮崎県串間市大字大納
都井岬灯台
都井岬の野生馬と並ぶシンボルが都井岬灯台です。

1930年(昭和5年)に完成した灯台で、90年もの間海を照らし続けています。

内部を見ることができる、全国でも珍しい灯台です。

九州では、内部を観覧できる唯一の灯台です。

年に数回ですが、晴れて大気が澄んだ日には、130㎞離れた種子島が見えるそうです。

営業時間 | 9:00 ~16:30 (3月10月の土日祝のみ17:00まで) |
定休日 | なし (強風など危険時には閉館) |
観覧料 | 大人 300円 (中学生以上) 子供 無料 |
場所 | 宮崎県串間市大字大納 80-2 |
都井岬灯台資料展示室
都井岬灯台の入り口にある灯台の資料室です。

灯台の歴史や海上交通、会場標識などの展示を見ることができます。
御崎神社
灯台の少し手前から分岐したところにある、海岸沿いの神社です。
ソテツの自生林
御崎神社の入り口あたりが、ソテツの自生地になります。
ソテツは見るからに南国の植物です。

ソテツが植栽してあるのは、九州ではよく見かけます。

しかし、群生して自生するのは都井岬が北限といわれています。

自生林は、串間市の特別天然記念物に指定されています。

ソテツ自生林のなかには、遊歩道が整備されています。

ソテツの原木と山鳩展望所を抜けて、ビジターセンターのあったところまで行けるようです。

場所 宮崎県串間市大字大納
都井岬観光交流館「パカラパカ」
「PAKALAPAKA」(パカラパカ)は、2020年4月にオープンしたニュースポットです。

ほぼカフェスペースです。

都井岬の遊歩道を歩き疲れた後、馬や景色を眺めながら休憩するような感じでしょうか?

もちろん、物産品やおみやげを置いてあります。
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 火曜定休 |
場所 | 宮崎県串間市大字大納42-3 |
公式サイト | 都井岬観光交流館 パカラパカ |

パカラパカのところには、最近まで、都井岬観光ホテルの建物がありました。

都井岬の各スポットへは、ここを通らないといけないような中心地点です。

閉館後、「岬の駅」があった、都井岬観光ホテルの建物はそっくりなくなっています。
それから、都井岬ビジターセンターは、2020年(令和2年)3月をもって閉館しています。

市としての都井岬の観光拠点は、パカラパカに集約するようです。
新型コロナウイルスで、出鼻をくじかれてしまいましたが、今後に期待しています。
都井岬南灯台
パカラパカから南に下った海岸にある灯台です。

正式には、「都井岬ハラジロ瀬照射灯」といいます。

都井岬の1.4㎞南方にある「ハラジロ瀬」という浅瀬を照らしています。

都井岬沖を航行する船に、危険な浅瀬を知らせるための灯台です。
場所 宮崎県串間市大字大納
扇山
扇山へは、パカラパカから北へ進みます。

都井岬の最高峰となる山です。
扇山展望所
無線施設の鉄塔があります。

大戦中にはレーダー基地があった場所で、基地の遺構が残されています。

地下に司令部があり、空襲の際の防空壕跡も残っています。

その下には兵舎があったことからも、それなりの重要施設だったことがわかります。

景色は、さらに上からの視点になります。

都井岬灯台でさえ眼下に見えます。
場所 宮崎県串間市大字大納
八十八ヶ所
扇山は、八十八ヶ所巡りの都井岬霊場となっています。

八十八ヶ所というのは、どこの八十八ヶ所なのか調べてみました。

石仏がたくさん並び、1つ1つに番号があります。
都井岬霊場だけで、八十八ヶ所巡りが完結するようです。
まとめ
都井岬は、景色が素晴らしいです。
そのうえ、どこかしかに野生の馬が歩いています。
一瞬、非日常の世界に迷い込んだような錯覚におちいります。

早くから観光地として認知されていて、観光客数は1970年代にピークを向えています。
現在の観光客数は、ピーク時の1/7程度のようです。
そのため、観光遺構が多く残されているのも、みどころのひとつです。
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