箱崎八幡神社は、鹿児島県出水市にある神社です。
境内のあちこちには、ツルと鈴が鈴なりです。
一度訪れたら記憶に残ること請け合いです。
筑前国筥崎八幡宮と同神
福岡市東区にある筥崎(はこざき)八幡宮と同名なのが気になるところです。
調べてみると、出水市に箱崎なる地名はありません。
島津家の始祖・島津忠久公が、鎌倉から薩州へ向かう途中、博多沖で船が難破しようとしました。
福岡の筥崎八幡宮に祈願していたため難を逃れ、無事に出水にたどり着いたといいます。
そのため、忠久公が出水に筥崎八幡宮を勧請したと伝えられています。
ツルの町
出水市には昔から、多くのツルがきていました。
10月中旬から12月ごろ、冬を越すためにはるばるシベリアからやってきます。
その数は約1万羽といわれ、日本一のツル飛来地です。
箱崎八幡神社の境内には、あちこちにツルが構えています。
ご祭神・ご利益
八幡三神をまつります。
応神天皇(譽田和命・ほむたわけのみこと)
・・・第15代天皇です。
神功皇后(息長足比売命・おきながたらしひめのみこと)
・・・応神天皇の母君になります。
武内宿禰(たけしうちのすくね)(高良玉垂命・こうらたまたれのみこと)
・・・八幡神第一の伴神です。
金運アップ・商売繁盛・大願成就のご利益があるとされます。
文化学問の神さまで、交通安全や安産にもご利益もあるといわれています。
一の鳥居
箱崎八幡宮約 200m南の、箱崎八幡宮交差点にある鳥居です。
参道にもツルの像がならんでいます。
ツルの像はひとつひとつ違った形をしています。
二の鳥居
駐車場の入口にあるのは二の鳥居です。
神門前のオオツル
神門の前でも大きなツルが出迎えます。
石灯籠
オオツルの後ろに石灯籠があります。
1853年のペリー来航時に、江戸警護のため薩摩から 100 余名の武士が派遣されました。
うち 11名が出水の武士でした。
1年半後に1人の友は失ったものの、10名のものは無事帰還できました。
ツルの後ろの石灯籠は、帰還した武士たちが、ご加護のお礼とし寄進したものです。
手水舎
さらに手水舎が神門の前にあります。
手水舎はツルではなく、龍神さまです。
神門
神門をくぐります。
日本一の大鈴
神門に上からぶら下がっているのが日本一の大鈴です。
「成せばなる(鳴る)大成祈願の大鈴」といわれています。
高さ4m、直径3.4m、重さ 5t の青銅製で総金箔仕上げです。
大鈴の下にあるのは撫で鈴です。
鶴神様
地元の方は「つるかんさー」と発音します。
モデルはご祭神の武内宿禰(たけしうちのすくね)です。
300 歳まで生きたと伝えられる長寿の神さまです。
鶴と亀に囲まれ、長寿にご利益がありそうです。
撫鶴
つるかんさーの前にいるツルです。
ツルは千年、カメは万年といいます。
撫亀
つるかんさーの前のカメです。
頭をなでて、健康と幸せと長寿を祈ります。
なせばなる通り門
みるからに簡単には通れません。
「 なせばなる」のにピッタリなサイズです。
願いをこめて通りましょう。がんばってね!
って、ムリでしょう。
拝殿
1980年(昭和 55 年)に造られた新社殿です。
それまでは、1882年(明治15年)に造られた社殿でした。
写真は、1953年(昭和28年)の箱崎八幡神社です。
袖拝み所
拝殿の右奥には、袖拝み所というところが設けられています。
箱崎八幡大神をより近くでお参りしたい方はこちらへ。
本殿
宝物鈴殿
宝物鈴殿を見ると、神門の大鈴を上回る大きさの鈴かと思いました。
本物の鈴ではなくて、宝物館となっていて中に入れます。
箱崎八幡神社の宝物が展示されています。
おまけに、日本一小さい鈴が展示されています。
直径は 2mmです。
まとめ
お詣りした感想ですが、とにかくツルと 鈴の印象が強く残りました。
ツルは長寿で縁起物の象徴です。
また、鈴はむかしから、邪や悪を払うのに使われてきた、長命開運の象徴です。
箱崎八幡神社は、南九州一のめでたい気分になれる神社でした。
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