枚聞神社と開聞岳

枚聞神社 開聞岳を臨む薩摩国一の宮には玉手箱があった

枚聞(ひらきき)神社は、鹿児島県指宿市にある神社です。

薩摩国一の宮 枚聞神社

薩摩国の式内社であり一の宮となります。

枚聞神社のクスノキ

薩摩国一の宮 枚聞神社鳥居

枚聞神社の駐車場は、鳥居の前にあります。

薩摩国一の宮 枚聞神社

参拝される方が少ない日は、鳥居をくぐって左手にも車を置けます。

枚聞神社のクスノキ

次の鳥居に覆いかぶさるように、クスノキの巨木が立っています。

枚聞神社のクスノキ

樹齢 1000年ともいわれるご神木です。

枚聞神社のクスノキの説明書き

境内には樹齢 1000年を越える古木が多数あることからも、古社であることがうかがえます。

宝物殿

枚聞神社 宝物殿

社殿への鳥居をくぐると、最初にある建物が宝物殿です。

枚聞神社 宝物殿 内部

枚聞神社にまつわる宝物が収蔵されています。

枚聞神社 宝物殿 屏風絵

入殿料は100円です。

枚聞神社 宝物殿 琉球王が奉納した扁額

宝物殿の扁額は、琉球王から奉納されたものです。

枚聞神社 宝物殿 琉球王が奉納した扁額

扁額は、全部で7枚あります。

枚聞神社 宝物殿 の看板

指宿市から南九州市頴娃町にかけての海岸には、竜宮伝説が残っています。

枚聞神社 宝物殿 松梅蒔絵櫛笥(まつうめまきえくしげ)

なんと浦島太郎に話にでてくる、玉手箱が展示されています。

竜宮伝説玉手箱 松梅蒔絵櫛笥(まつうめまきえくしげ)

正式には、松梅蒔絵櫛笥(まつうめまきえくしげ)といいます。

松梅蒔絵櫛笥(まつうめまきえくしげ)の説明板

ご祭神

主祭神

大日孁貴命(おおひるめのむちのみこと)

枚聞神社 二の鳥居

日本書紀における天照大神(あまてらすおおかみ)のことです。

配祀神

五男三女神

枚聞神社 手水舎

天照大神(あまてらすおおのかみ)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)が行った誓約によって生まれた宗像三女神と五柱の男神です。

  • 奥津島比売命(おきつしまひめ)
  • 多岐都比売命(たぎつひめのみこと)
  • 市寸島比売命(ちきしまひめのみこと)
  • 天忍穂耳命(おめのおしほみみのみこと)
  • 天穂日命(あめのほひのみこと)
  • 天津彦根命(あまつひこねのみこと)
  • 活津彦根命(いくつひこねのみこと)
  • 熊野櫲樟日命(くまのくすびのみこと)

ご利益

海に近いことから、交通・航海安全や漁業守護の神さまとされています。

枚聞神社

特に、「車のお祓いにご利益がある」とされ、お祓いしてもらうと事故に遭わないといわれているそうです。

薩摩国一の宮 枚聞神社と開聞岳

また、金運・商運のアップにご利益があるといわれています。

歴史

延喜式神名帳に名を連ねる、薩摩国の式内社です。

薩摩国一の宮 枚聞神社 説明板

延喜式神名帳というのは、927 年に編集された、全国の神社リストのことです。

薩摩国一の宮 枚聞神社

このリストに載った神社のことを式内社とよんでいます。

枚聞神社 御神馬

要するに、927 年には、全国に知られる神社であったということです。

枚聞神社

実は薩摩国には、2つの一の宮があります。

枚聞神社

枚聞神社と薩摩川内市の新田神社です。

枚聞神社

鎌倉時代以降、枚聞神社と新田神社は薩摩国一の宮の座を巡り激しく争っています。

薩摩国一の宮 枚聞神社

江戸時代になると、次第に新田神社のほうが重く扱われるようになったといわれています。

枚聞神社 本殿

しかし、新田神社は式内社でないため、枚聞神社が本来の一の宮であるとの説もあるようです。

枚聞神社と開聞岳

社殿の真後ろに開聞岳が位置するあたりは、山岳信仰の含みもあるようです。

玉の井

玉の井

枚聞神社から池田湖のほうへ進むと、日本最古の井戸とされる「玉の井」があります。

玉の井 門柱

豊玉姫と彦火火出見が出会った場所といいます。

玉の井

豊玉姫といえば、竜宮城の乙姫さまです。

乙姫さまが使っていた井戸が、この「玉の井」であるとされています。

玉の井

また、古事記や日本書紀に登場する井戸は、玉の井のことであるともいわれています。

玉の井の説明書き

枚聞神社

場所 鹿児島県指宿市開聞十町 1366

玉の井

鹿児島県指宿市開聞十町

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