樋脇駅は、かつて鹿児島県薩摩川内市樋脇町にあった国鉄の駅です。
宮之城線の中間駅であり、樋脇高校の最寄り駅でした。
樋脇鉄道記念館
樋脇駅跡の表札には、樋脇鉄道記念館と表示してあります。
しかし、駅内に展示物などはありません。
駅舎周辺が、廃駅時のまま保存されています。
駅舎とホームと当時の構内施設自体が、そのまま鉄堂記念館の展示物ということです。
確かに樋脇駅は廃駅の日に、時間が止まったようでした。
待合室もそのままです。
列車が来ることはもうありません。
駅前には蒸気機関車の動輪があります。
樋脇駅は、列車の到着を待っているようにたたずみます。
しかし、周囲は時間が流れています。
かつての駅前通りには、商業施設などなくなっていました。
2009年(平成21年)には、樋脇駅の近くにあった、県立樋脇高校も閉校しています。
一方で車道はどんどんよくなりました。
道の駅樋脇
平成時代に入ってから、鹿児島県道42号川内加治木線沿いに、道の駅樋脇が開駅しています。
国鉄樋脇駅からわずか4〜5㎞、車で5~6分の場所です。
道の駅にはわんさか人が集まっています。
周辺に商業施設が集まり、お店には行列ができていました。
九州が車社会であることを、あらためて実感させられます。
道の駅樋脇のサブタイトルは「遊湯館」です。
市比野温泉の入り口だからです。
道の駅にも足湯がありました。
本当の入浴は、市比野温泉へ誘導したいようです。
【道の駅樋脇】
国鉄宮之城線
1924年(大正13年)宮之城線は、川内~樋脇間の開業からはじまりました。
1926年(大正15年)宮之城駅まで延伸しています。
1937年(昭和12年)薩摩大口まで延伸し、全通しています。
1987年(昭和62年)国鉄の分割民営化を待たずに、全線が廃線となっています。
国鉄樋脇駅
1924年(大正13年)樋脇駅は、宮之城線開業と同時に営業を開始しています。
1961年(昭和36年)貨物の取扱を廃止しています。
1971年(昭和46年)までは有人駅でした。
1987年(昭和62年)宮之城線の廃止により廃駅となりました。
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