志布志市鉄道記念公園は、鹿児島県志布志市志布志町志布志にある公園です。
これだけ「志」を含んだ場所は、世界でもここだけでしょう。
国鉄時代の車両が静態保存されています。
保存車両
3両が連結した形で公園内に保存されます。
C58 112
国鉄C58形蒸気機関車のことです。
愛称はシゴハチです。
客貨両用の万能機で、全国各地で活躍していました。
保存車両は112号機です。
1939年(昭和14年)製造で、1975年(昭和50年)に志布志機関区で引退したものです。
ヨ8951
貨物列車の最後尾に連結されていた車掌車です。
1974年から1979年にかけて、1,000両以上が製作されています。
1986年(昭和61年)に国鉄は、貨物列車の車掌乗務を廃止しました。
そのため、車掌車は使い道がなくなってしまいました。
キハ52 130
キハ52形は、勾配区間用の一般形気動車です。
キハ20形のエンジンを2基搭載しています。
130号機は後期型で1965年(昭和40年)製です。
志布志駅
志布志線の終点志布志駅です✨
— なるまる🌠ポポロン (@tokimekupoporon) December 25, 2020
機関区もあって日南線や大隅線と接続して、鉄道の一大ジャンクションでした🚃
今は駅自体が移転しているのですね…🏠 pic.twitter.com/cmUEFxYnE6
かつての志布志駅は、日南線、志布志線、大隅線の3路線が乗り入れる大きな駅でした。
1987年(昭和62年)に、大隅線と志布志線全線が廃止されています。
そのため、以降は日南線の終着駅となります。
1990年(平成2年)には、貨物線の引込み線であった場所に、小さな駅舎が建てられています。
旧駅舎とホームは、現在の駅前の交差点にありました。
志布志市鉄道記念公園がつくられたのは、旧志布志機関区の跡地です。
丸い花壇のようなところは噴水で、かつての転車台です。
志布志線と大隅線の廃線
志布志港は、鹿児島県の重要港湾です。
貨物、旅客とも需要はありました。
県庁所在地である鹿児島市へつながる、大隅線の全通は1972年(昭和47年)です。
大隅線が全通したころには、すでに車社会が確立されていました。
地形的にも、錦江湾を大回りする鉄道は、運賃が高く時間もかかります。
垂水から錦江湾を横切るフェリーのほうが、安くて速かったのです。
貨物取扱を廃止した志布志線も、路線を維持するだけの旅客量はありませんでした。
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